コツコツDIY ~DIY初心者が挑戦する、賃貸マンション改造計画~

狭い賃貸マンションを、スローペースでコツコツ改造中。初心者&車無しでもできるDIY事例や、調べたこと、使ったもの、失敗談など。2019年6月にうつ病発症。病気と子ども達の事を書くこともあります。

【SNSの誤情報①】うつ病は「脳の損傷だから元に戻らない」という誤解について

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こんにちは✨

鬱病歴がもう4年になってしまった なつみかん です(#^^#)

※再発もしているので、通算ではほぼ10年になります💦。

 

最近になってようやく症状が落ち着き、簡単な運動にも取り組めるようになりました✨

そこで、そろそろきちんと病気について学ぼうか…と、今年2024年3月から「うつ病専用アカウント」を作りました。

 

そうしたら…まんまと病みました💦

精神疾患者同士の叩きあいやトラブルを頻繁に目にしたり、

フォロワー万越えの「うつ病系インフルエンサー」達による、誤解を生むような情報、明らかに間違った情報不安をあおるような発言の拡散を頻繁に目にし、考え込んでしまう機会が増えたからです。

 

冷静に考えれば、インフルエンサーが「正しい情報」よりも「注目を引いてリプが集まりやすい発言」をするのは当然といえば当然なのですが…

不安をあおり、回復の妨げになりかねないような発言は慎んでほしいものです。

 

今日は、「完治しない」「脳の損傷だから元に戻らない」という誤情報について解説します(#^^#)

 

 

✖損傷 〇病的な疲労状態、エネルギー不足

SNSでは、しばしば「脳の損傷だから回復しない」「一度壊れた回路は元通りにならない」等という主張を見かけます。

↓のポストはその一例。発信者は「生きるのがラクになる屁理屈や図解を配信」と謳う自称「うつ病WEBライター」。2024年7月28日時点でフォロワー数は2.1万人です。

 

しかし、「脳の損傷」も「(脳が)元に戻らない」も誤りです。

 

少なくとも私が調べた限りでは、公的機関や専門家が発信する情報の中に、うつ病を「脳の損傷」あるいは「脳の損傷に等しい」と表現しているものは存在していません。

 

うつ病は、あくまでも「脳のエネルギー不足による機能障害」です。

※ここでいう「脳のエネルギー」とは、セロトニン等の神経伝達物質を指します

 

うつ病は、一言で説明するのはたいへん難しい病気ですが、脳のエネルギーが欠乏した状態です。 -(中略)- つまり、エネルギーの欠乏により、脳というシステム全体のトラブルが生じてしまっている状態と考えることができます。

1 うつ病とは:ご存知ですか?うつ病|こころの耳:働く人のメンタルヘルス・ポータルサイト

定型うつ病は、心の負担が積み重なったことによって落ち込みが悪循環にはまり、脳内伝達物質の働きが上手くいかなくなってしまう病気です。

うつ病の症状・診断・治療について について精神科医が詳しく解説!|田町三田こころみクリニック・内科・心療内科・精神科

 

そして、うつ病は治る病気です

 

多くのうつ病患者にとって、「脳が損傷した」という言葉はショックですし、まして「元に戻らない(回復しない)」等と言われたら…本当に、立ち直れないほどのショックを受けてしまうと思います。

事実ならば、つらいことも受け止めなければなりませんが…間違った情報で当事者達の心をかき乱す行為は、本当に、本当にやめてほしいです。

 

 

※うつ病の仕組み※

うつ病が「脳のエネルギー不足」であることを、解りやすく図解した記事を見つけました✨

midori-satohp.or.jp

 

 

外因性うつ病と高次脳機能障害

外因性うつ病

一般的にうつ病とは、ストレスによる心理的負荷を主な原因とする心因性、性格傾向や認知、気質などを起因とする内因性うつ病のことを言います。

 

が、心因性、内因性の他にもう一つ、「外因性」のうつ病があります。

 

外因性とは、身体的な病気や薬物、アルコール、脳の感染症・外傷など、体の外部からの影響が原因となることを指します。例えば、甲状腺機能低下症や糖尿病などの身体的な病気、またはそれらの治療薬の副作用によってうつ病が引き起こされる場合があるのです。このような身体疾患が見つかった場合は、その治療が優先されます。

 

脳の損傷によるうつ病…高次脳機能障害

事故やけが・病気などで脳が損傷した後に起こる後遺症のことを「高次脳機能障害」といいます。前頭葉損傷による高次脳機能障害では、表情が乏しくなったり、意欲の低下がみられたりし、うつ病の症状とも重なるものがあります。

しかし、「物理的な脳の損傷」による高次脳機能障害は、うつ病と似ている症状もありますが、全く異なるものです。

※高次脳機能障害は他の脳の病気と間違われることが多い障害ですが、適格なリハビリテーションや治療を受けることで回復が期待できます。

 

一般的なうつ病(心因性・内因性)は「脳に損傷がないにも関わらず機能的な障害が起こる」もので、メカニズムはまだ明らかにされていません。

 

一般的にうつ病は、脳に損傷が無いにもかかわらず機能的な問題として抑うつの症状を示す内因性のものがほとんどですが、脳卒中や外傷性脳損傷などの後でも憂うつで気持ちが重い、やる気が出ないといった症状をきたすことがあります。

(中略)

脳卒中や脳損傷後のうつ病は、器質的な損傷(画像などで見て確認できる病巣)によるものであるとされています。

(中略)

脳卒中や脳損傷後のうつ病は、高次脳機能障害の症状の一つといえるのです。

高次脳機能障害とは。認知症、せん妄、うつ病との違い|交通事故SC

 

”一般的なうつ病(心因性、内因性)”と、”外因性・高次脳機能障害のうつ病”は、原因も治療法も異なります。つまり「区別して」論じるべきものなのです。

質問した結果

私は、先に挙げた「脳の損傷に等しい脳の病気」「元に戻らない」というポストの発信者に、「高次脳機能障害と混同していないか」という旨を引用ポストにて質問してみました。

 

が、残念ながら返答はなく、即日ブロック対応でした( ̄∇ ̄;)

 

その為、発信者の真意は不明。

でも…「うつ病を自称」し、「万単位のフォロワー」を抱え、「公開アカウント」で「うつ病に関する情報を発信する」アカウントを運営している以上は、

誤りや誤解を受けやすい情報を発信してしまった際には、ある程度真摯な対応をしてほしかったな…と思います。

 

「元に戻る」のは確かに勧められない

先のポストは、「脳の損傷に等しい」という部分は誤りであるものの、部分的に賛同する個所もありました。

 

それは「もう一度うつ病になりやすい自分を作ることになります」という部分。

うつ病の原因は様々ですが、原因を変えないまま、ただ元に戻るだけではうつ病のスタート地点に戻るだけ。再発する可能性が高いですよね。

 

うつ病の原因は、環境(家族、職場、仕事内容や量)、性格傾向や認知、ストレス耐性の低さなど様々です。自分の場合は何が原因だったのかを探り、それに応じて環境や自分自身を改善していくことも、再発を防止するうえで大変重要です。

 

薬物療法だけの治療よりも精神療法(心理療法)を併用した方が、うつ病の治りも早く、再発も少ないと言われています。うつ病に向いた精神療法として、認知行動療法や対人関係療法が薦められています。

 

ただし、医師が再発防止について話すのは、症状がある程度回復してからです。

うつ病では、考えがまとまらない、自分を責めてしまう、何でも悲観的に考えてしまうなどの傾向が強くなります。これらの症状が強く現れている時期に心理療法的な関わりをしても、かえって逆効果であるとされているからです。

カウンセリングにしろ、認知行動療法にしろ、自分を見つめ直すことは痛みを伴います。だからこそ、症状が落ち着き意欲や体力が回復してきた回復期後半から取り組み始めるのです。

 

しかし、症状が回復し、精神療法に取り組める時期になると、調子が良いからと自己判断で通院をやめ、精神療法に取り組まないまま普段の生活に戻ってしまい、結果として再発してしまう方が少なくないようです。私もその一人。

 

SNSにおいても、「ゆっくり休む」等、急性期に関連する情報は数多く出回っていますが、回復期後半以降の治療や再発防止の為の精神療法については、あまり出回っていません。

 

うつ病に苦しんでいる方々が、正しい情報を入手しながら、適切な治療を行って、再発せずに穏やかで幸せな日常を過ごせるようになることを、切に願っています。

 

 

ではでは、今日はここまで。

感想などありましたら、このブログまたはXにお気軽にコメントください。

反論も大歓迎です✨

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました(⌒∇⌒)