こんにちは(#^^#)
素人DIYer歴8年、なつみかん です😊
DIYで大人気の塗料、ワトコオイル。
私も大好きな塗料です😊
このワトコオイル、人気ですが防水性についての明確な説明はなく、
防水性のある塗料を上塗りしてよいか、についてもはっきりした説明はありません。
一般的には、ワトコオイルのようなオイルフィニッシュ用のオイルは、
防水性は高くないと言われています。
※リボスカルデット、タヤエクステリアのように、防水性の高さが明記されたオイルもありますが、
明記されていないものについては解らないですよね💦
そこで、キッチン周りや水槽の台などのDIYにワトコオイルを使う場合、
念のためニスを塗りたいけど、塗れるのか解らない…と悩むことになります💦
ニスを塗るならステインで色付けするのが確実ですが、
ワトコオイルの色味が気に入っていて、
≪部分的に≫防水性を付加したいだけだから、
ワトコオイルにニスが塗れるのか知りたい!
という方が多くいらっしゃいます。私もその一人。
ステインでワトコオイルと同じ色味を作れるか解らないし、一部のためにわざわざステインを買うのも…ためらっちゃいますし💦
この問題について、私も長い間悩みました…
が、2~3年悩み、調べ、実験し…今ではやっとその答えにたどり着きました😊
今日は、この【ワトコオイルにニスは塗れるのか】問題について書いていきます。
※結論だけ知りたい方は、目次の『実験からわかったこと』→『ワトコオイル→ニスの上塗り可否』からお読みください😊
抑えておきたい【塗装の基本】
ここは本編とは直接関係ないので、塗料についてはすでに知ってるよ、という方は目次から飛ばしてください💦
塗料の種類
DIYでよく使用される塗料には、ざっくり分けて以下の4種類があります。
- ステイン
- オイル
- ワックス
- ニス(油性ニス/水性ウレタンニス)
そして、
『2.オイル』と『3.ワックス』は油性
『1.ステイン』と『4.ニス』にはそれぞれ水性/油性があります。
↓1.ステイン(水性/油性)
2.オイル、
3.ワックス
4.ニス(水性/油性)
オイル、ワックス、ニスはそれ単体で仕上げることが可能ですが、
ステインは保護効果のない≪着色剤≫であるため、必ずオイルorワックスorニスによる仕上げが必要になります。
※商品によっては、ステインでも防水、防腐、防汚など様々な機能が付加されているものもありますが、
本記事では機能性を付加したものは除外して述べています。
オイルとワックスは、着色と保護が同時にできるものがメジャーで、とても手軽です。
ただし、防水性などの保護効果はニスに比べると弱く、定期的なメンテナンスが必要になります。
ただし、メンテナンスといっても難しいことではなく、単に塗り重ねるだけ、というものがほとんどです。
※本記事での『ニス』は、DIYで主に使われる≪油性ニス≫と≪水性ウレタンニス≫を想定しています。
工作などに使用される『水性ニス』は除外して述べています。
ニスは、木材表面にコーティング膜をつくって木材を保護する塗料です。
DIYで使用する塗料のなかで、最も保護力のある塗料です。
綺麗に仕上げるためには、気泡や刷毛跡、ほこりの付着等に注意し、
薄く重ね塗りする必要があります。
着色が同時にできる着色ニスもありますが、初心者にはムラなく塗るのが少々難しいため、『ステインで着色してクリアのニスを塗る』方法が失敗が少なくおすすめの方法と言われています。
塗料の組み合わせ
[塗料の種類による組み合わせ]
ステインは、上にオイル、ワックス、ニスを上塗りすることができます。
オイルにも、ワックスやニスを上塗りできます。
しかし、ワックスとニスは≪仕上げ剤≫であり、木材表面に塗料の膜(塗膜)を作る性質上、別の塗料を上塗りすることはできません。
[水性/油性の組み合わせ]
また、塗装の基本として、
『水性塗料には水性/油性どちらの塗料も上塗りできるが、
油性塗料には油性塗料しか上塗りできない』
というものがあります。
ただ…これに関しても、ネットには様々な記述があり…賛否が分かれています💦
①水性→油性
○水性塗料がしっかり乾いていれば問題ない
×油性の塗料が水性の塗料を侵し、剥がれやすくなる
×油性の溶剤が水性塗料の色を溶かしてしまう
②油性→水性
○下塗り塗料(油性)が完全に乾燥してからなら塗れる
○下塗り塗料(油性)が完全に乾燥し、かつサンディングしてからなら塗れる
×油性塗料が水性塗料を弾いてしまい、そもそも塗れない(または乾かない)
×水性塗料が定着しないので、塗れても後で剥がれる
さらには、塗料には相性がというものもあるようで…
『ワックス(油性)の上に水性ウレタンニスを塗っても剥がれることを証明したくて実験したら、意外としっかり定着した』、という記事もありました。
結論としては、『相性が合えばワックス(油性)→水性ウレタンニスも塗れるようだ。やりたい人は自己責任で実験してから塗装しよう』ということのようです。
また、私自身、水性→油性は大丈夫だと思っていたのに、水性ステインの上からワックスを塗ったら剥がれた…という経験もあります。水性ステイン塗布から1年以上経過しているにも関わらず…です💦
同じ水性ステインなのに、ワックスでがっつり剥げる商品もあれば、全く剥がれないものもありました。相性というのはあるようです。
[塗料の組み合わせまとめ]
塗料の組み合わせについてまとめると、↓こんな感じです↓
- 木材表面に塗膜を作る仕上げ剤である『ワックス、ニス』には上塗りできない。
- 他の塗料を上塗りできるのは『ステイン(水性/油性)、オイル(油性)』。
- 原則として水性塗料の上塗りには水性塗料、油性塗料の上塗りには油性塗料が望ましい。
- 水性→油性の組み合わせは、問題ないことが多いが、まれに水性塗料の色が剥げることがある。
- 油性→水性の組み合わせは、推奨はできないが、相性によっては問題ないことがある。
- 上塗りの際には、どの組み合わせでも≪下の塗料が完全に乾燥してから上塗りする≫ことが大切。
- 水性→油性、油性→水性の場合は、さらに≪やすりで表面を軽く荒らしてから上塗りする≫のが望ましい
塗装の基本まとめ
塗装の基本をまとめると、下記のようになります。
- 【ステイン】…保護力がないため、必ず上塗り(オイルorワックスorニス)が必要。
- 【オイル】…単体での仕上げ可能。ワックス、油性ニスの上塗り可能。
- 【ワックス】…単体での仕上げ可能。ステインやオイルの上から塗布可能。
- 【ニス】…仕上げ剤。油性ニスはステイン、オイルの上から塗布可能。 水性ウレタンニスは、水性ステインの上に塗布可能。
- 原則、水性塗料の上には水性塗料を、油性塗料には油性塗料を上塗りする。
- 【水性→油性】は問題ないことが多いが、相性によっては水性が剥げることがある。
- 【油性→水性】はムラや乾燥不良、剥離などを起こす可能性が高いが、相性によっては問題ないこともある。
ワトコオイルに油性ニスは塗れる?
さて、ワトコオイルに話を戻しますと、
ワトコオイルは着色剤入りのオイル(カラーオイル)なので、
理論的にはニスを上塗りすることが可能です。
オイルは油性なので、油性ニスなら問題ありません。
私も普段ワトコオイル塗装面に防水性を付加させたいときは、油性ニスを上塗りしています😊
剥がれもなく、便利に使えていますよ😊
ちなみに、油性ニスは液体のものだと取り扱いが少々面倒です💦
私は『ペースト状の油性ニス』である≪クリアーペーストグレーズ≫を使っています。
スポンジやウエスで塗り伸ばすだけなので、とっても簡単ですよ😊
ワトコオイルに水性ウレタンニスは塗れる?
販売店の記載とネットの声
ワトコオイルの日本総代理店である北三株式会社のHP、『よくあるご質問』には、
ワトコオイルの上塗りについて以下のように説明されています。
ワトコオイル製品を塗った後、他の塗料を上塗りできますか?
ワトコオイルが完全に乾燥した後であれば塗装可能です。ただし、塗装後は上塗り塗装が邪魔をしてワトコオイルでのメンテナンスができなくなってしまいます。
※推奨している上塗り塗料はありません。
※上塗り塗料の種類によって密着不良を起こす場合がありますので事前に試し塗りをして下さい。
※ワトコリアレックスは上塗りできません。
よくあるご質問 | お問合せ | ワトコオイル | 北三株式会社
そして、『何の塗料なら塗れるのか(何でもよいのか)』が解らない…
ちなみに、2020年10月の時点では以下のように説明されていました。
Q.ワトコオイル製品を塗った後、他の塗料を上塗りできますか?また、他社塗料仕上げの上からワトコオイルは塗れますか?
A.塗れます。ウレタン・ラッカーやニスの様な塗膜形成タイプの塗料以外(オイルステイン等)であれば特に問題はありません。先に塗った塗料が完全に乾燥しているのを確認してから塗ってください。
※ワトコワックス、ワトコリアレックスは不可
「オイルステインなら問題ないが、ニスは問題あり」ということでしょうか…
よくわかりませんね💦
※この質問には、「ワトコオイルの上に他の塗料を上塗りできるか」と「ほかの塗料の上にワトコオイルを上塗りできるか」という2つの質問内容があります。
ニスのような塗膜形成タイプの塗料の上からワトコオイルを塗っても、オイルが浸み込まないので塗れません。そのため、この「塗膜形成タイプの特に問題ない」という記述は「ワトコオイルを上塗りする場合」について述べているものと思われます。
その後、Twitter内で≪ワトコオイルに水性ウレタンニスは塗れる≫という話題が出始め…
※ワトコオイルは最低2~3日乾燥させるという注意事項有。紹介されていたのはニッペの水性ウレタンニス。
人気のDIY系YouTuberさんの動画で、洗面台の塗装に【ワトコオイル→和信の水性ウレタンニス】を紹介されてましたし…
Twitterで、このようなやり取りを目にするようにもなりました。
突然失礼致します。
— ワトコオイル (@hoxwatco) 2021年5月10日
ワトコオイル塗装後の水性ニスの塗装は油性×水性につき多少リスクがあると思いますが、オイルが完全に硬化していればリスクは低くなると思います。
硬化の目安としてはオイル匂いがなくなってきていればかなり硬化できています。
宜しくお願い致します。
DIY情報サイト『makit!』さんにワトコオイルの新しい記事を掲載していただきました( ´ ▽ ` )今回はユーザーの皆様からよく届くご質問をテーマに記事にして頂いてます。是非一度ご覧になってみてください( ´ ▽ ` )#ワトコオイル#DIY#ワトコオイル質問https://t.co/VdOn6tGsD1
— ワトコオイル (@hoxwatco) 2021年7月3日
↑こちらで紹介されている記事では、以下のように書かれています。↓
オイルフィニッシュであるワトコオイルの上に塗装は可能か?
→ワトコオイルが完全に乾燥した後であれば塗装可能です。
(水性ニス、水性ウレタンニス、油性ニス、ラッカーニス、ブライワックス)
ただし、やはり最後にはこのような注意書きが。
尚、塗料の種類によっては剥離の可能性もございますので造膜系の塗料との密着試験は念のため事前に行っていただく事をお勧め致します。
しっかり乾燥させれば【ワトコオイル→水性ウレタンニス】は可能、という認識でよいのでしょうか…????
実験からわかったこと
私はこれまで、様々な塗料の防水性実験をしてきました。
ワックスやリボス塗料の比較材料としてであったり、
まだ記事にはできていませんが、ワトコオイル自体の防水性を確認するために。
霧吹きでビショビショにしてみたり、水とカフェオレを垂らして放置してみたり。
それらの実験の中で気づいたことは、
≪ワトコオイルの防水性や上塗り可否は、
塗布する木材によっても変化する≫
ということです。
ワトコオイルの防水性の違い
まず、ワトコオイルの防水性についてですが、
100円ショップの木材(桐/広葉樹)とSPF材(針葉樹)では明らかに違います。
霧吹きでまんべんなく水をかけて放置し、拭き取ると、
SPF材では湿り気はあるものの表面に変わった様子はありませんが、
100円ショップの木材は表面が毛羽立ったようになり、心なしか色褪せてしまいます。
水滴を放置すると、
SPF材では、6時間放置してやっとうっすら色褪せが見られるのに対し、
100円木材では6時間も放置すると濡れていた部分は明らかに褪せて毛羽立ち、跡になってしまいました。
ワトコオイル→ニスの上塗り可否の違い
さて、本題です。
防水性と同様、上塗りの結果についても木材による違いが見られました。
↓こちらの記事↓で、ワックスにニスを上塗りし、剥離実験を行った際、比較材料としてワトコオイルでも同様の実験を行ったのですが…
SPF材では、水性ウレタンニス塗布時も乾燥後も剥離は見られませんでしたが、
100均木材では、がっつり剥げたんです…💦
実験内容は以下。
- SPF材…塗装面にカッターでキズをつけてから粘着力が高めのテープを貼り、1時間後に剥がす
- 100均木材…塗装面にマスキングテープを貼り、1時間後に剥がす。
結果、下の画像でもわかるように、
SPF材ではワトコオイルのみの面も、油性ニス、水性ニスを上塗りした面も剥がれはありませんでしたが、
100均木材の水性ウレタンニス上塗り面は、がっつり剥げてしまいました💦
油性ニスなら、100均木材でも剥離は見られませんでした。
私の結論
ワトコオイルのニス上塗りについては、実験から以下のようにまとめられます。
- ワトコオイルに上塗りするなら、油性ニスが安心。
- SPF材なら水性ウレタンニスも上塗り可能
- 100均の柔らかい木材(桐/広葉樹)には、水性ウレタンニスの上塗りは勧められない。(油性ニスの上塗りは可)
部分的にワトコオイルの防水性を高めたいなら、木材を問わず使用できる≪クリアーペーストグレーズ≫(油性ニス)の上塗りがオススメです😊
水性ウレタンニスのように、薄塗り刷毛跡やほこりに注意しなくてもいいですし✨
安全性に気を遣って、和信の水性ウレタンニスを使いたい…という方は、
SPF材に使用するか、使用する木材で一度実験を行うことをお勧めします。
※ワトコオイルもクリアーペーストグレーズも、『食品に触れるものに使えるほど安全か』については明記されていません。そのため、食器やダイニングテーブルなどにはお奨めできません💦
和信の水性ウレタンニスは、食品衛生法に適合しており、食器にも使えると明記されています。
または、『安全性も防水性も高くて施工が簡単』な塗装を求めるなら、リボスのカルデットやタヤエクステリアがオススメです😊
色を混ぜれば、ワトコオイルのような色合いを作ることも可能です。
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この記事が、どなたかのお役に立てれば嬉しいです😊
ではでは✨
今日はここまで。
今日も最後までお読みいただき、ありがとうございました💛