こんにちは(*^^*)
素人DIYer なつみかん です(*´ω`*)
DIY用の塗料といえばコレ‼️というくらい人気の ワトコオイル 。
仕上がりも良く、塗って拭き取るだけ。ムラになりにくいから初心者さんにも安心。
安くて長持ち、ホームセンターでも買えるとあって、多くのDIYerに愛されています。
私も、100均木材を使った小物製作(配線ボックスや黒板ボード)から、
SPF材を使ったテレビ台、炊飯器やレンジを置くためにリビングに製作したレンジボード等々に利用してきました✨
※写真の棚板や黒板ボードの枠は、《ダークウォルナット》を使用しています。
ただ、DIYを進めるにあたり、気になってきたのが《防水性》。
普段ものを置いておくだけの棚に使うなら、さほど気にならないのですが…
テーブルやデスクに使うとなると…💦
飲物を置くこともあるし、水拭きもしたい。シミだらけになってしまったり、水拭きのたびに色が落ちてしまったらガッカリですよね💦
防水性は特に気になるところです。
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現在は、防水性が必要な場所にはクリアペーストグレーズを上塗りしています。
数々の実験をした結果、やはり
「濡れる機会の多い場所にはニスを使うのが安心」という結論に至っているものの…
クリアペーストグレーズ(油性ニス)については情報が少なく、”食品に触れるものに使用できるほど安全か”についてはよくわかっていません。
(これはワトコオイルも同様で、ワトコオイルは『溶剤およびその他の構成物に、有害物質に分類されている成分は含有しない』ことは明記されているものの、食品に触れるものに使えるとは明記されていません。)
【2023/07/23追記】
クリアペストグレーズは、残念ながら現在では販売終了となっています。
そこで、アサヒペンの≪ジェルカラーニス≫を代わりに使用するようになりました。
こちらもジェル状で塗り伸ばすだけで簡単です(#^^#)
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ダイニングテーブルや子ども用のデスク、カフェトレイを作るとしたら、
できれば安全性が明記された、和信の水性ウレタンニスを上塗りしたい…
けど、油性のワトコオイルに水性ウレタンニスは塗れるのか…?
色々、難しいですね💦
でも、そもそも
ワトコオイルって、どの程度水に弱いのでしょう?
”どの程度濡れる可能性があれば”上塗りの必要があるのか…
調べてもよくわかりません。
そこで今回は、そもそもの【ワトコオイルの防水性はどのくらい?】について、
実験結果を共有したいと思います(*^^*)
- ワトコオイルの防水性について
- ワックスとの比較
- 防水性が高いオイルとの比較
- ワトコオイルの防水性を決めるもの
- 【乾燥時間】による水染みの変化
- 薄いと輪染みができやすい?
- 重ね塗りをするほど防水性は増す?
- ウエット研磨の効果は?
- 塗布する木材による違い…防水性/水性ウレタンニス上塗り可否
- まとめ
ワトコオイルの防水性について
商品説明とネットの声
理論上では、ワトコオイルのような《オイルフィニッシュ用のカラーオイル》は、
防水性等の保護力はあまり期待できません。
また、ワトコオイルの説明にも、撥水性や防水性があるとは書かれていません。
でも…この数ヵ月の間、
「ワトコオイルを塗布しては濡らして放置する」という実験を繰り返すうちに、
ワトコオイルは、それほど水に弱くないのではないか…
と思うようになりました。
Twitterで↓のように呟いてみたところ
最近PCデスクのDIYに使う塗料を決めるために色々実験してるんですが、
— なつみかんDIY (@DIY18315851) 2020年9月4日
ワトコオイルって「保護力高いよ‼️」とは言われてないけどちゃんと水弾くしそこそこ保護力あるんじゃないかと思い始めてます。
実際のところどうなんでしょう🤔#DIY #塗料 #ワトコオイル
- 『ワトコオイルのみで塗装したBBQテーブルを野ざらしで4年ほど置いているが保護され木が腐食してる感じもない』
- 『ワトコオイルのみで塗装したものをバシャバシャ水洗いしているが劣化している様子はない』
等のご返答を頂きました✨
使用した木材にもよるかとは思いますが、体験談を聞くと水に強そうですね😊
ワックスとの比較
ワックスとオイルは、施工の手軽さや色合い、保護力、用途などに共通点が多く、
しばしば同列に扱われます。
しかしながら、【防水性】に着目するとき、
ワックスとオイルでは決定的な違いがあります。
オイルは木材内部に浸透して保護する塗料。
木材表面の撥水性は高くありませんが、内部を保護しているために、
水分がついても直ちに目立った傷みが生じることはありません。
対してワックスは、表面にワックス(油性)の膜をつくって木材表面を保護する塗料。
かつ、乾燥後も完全には硬化しません。乱暴に言えば、「完全に固まっていない着色剤入りの塗料が薄く乗っている状態」です。
そのため、擦れによる色移りが生じやすい、という性質ももっています。
また、ワックスは主成分が蜜ろうであるものが殆どですが、この蜜ろうは
「水を一旦は弾くが、水に濡れたまま放置すると、水を含んで膨張し白くなり、剥がれ落ちる」
という性質をもっています。
そのため、高い撥水性を持っているものの、防水性は高くありません。
10分程度放置するだけで、輪染みができてしまいます…💦
ワトコオイルは濡れたまま放置しても、10分程度なら輪染みができることはありませんし、乾燥後の傷み(色褪せや毛羽立ち)もありません。
この点から、【ワトコオイルはワックスよりも防水性が高い】ということができます。
↓の記事で、ワックスとワトコオイルの防水性比較実験をしています。
よかったらご覧ください😊
防水性が高いオイルとの比較
オイルの中には、保護力の高さを謳っているものもあります。
特に【屋内外用】=屋外でも使えるものは、日差しや風雨にさらされることを前提に作られていますから、防水性も高いです😊
リボスのカルデットとタヤエクステリアは、屋内外に使えるカラーオイルで、
ワトコオイルと同様塗って拭き取るだけと施工も簡単。
なのに防水性が高く、さらに「食品に触れるものにも使える」ほどの安全性の高さも魅力です。
↑の記事でワトコオイルとリボス塗料の防水性を比較したところ、
ワトコオイルは濡れた部分が褪せて毛羽立つのに対し、
リボス塗料では変化がありませんでした。
(100均の木材に水を垂らして6時間放置した場合)
洗面所やキッチンなど頻繁に濡れる場所では、リボスが向いています。
ただし、ワトコオイルでも、3時間程度濡れた程度では、
拭き取った直後は濡れた跡がつくものの、乾燥すれば跡は残りません(100均木材)。
SPF材では濡れた跡も残りません。
水に濡れない場所や、たまに水拭きする程度の場所であれば、ワトコオイルだけでも問題はないと思います。
ワトコオイルの防水性を決めるもの
私は、これまで何十回と実験をしてきた中で、
水染みができる/できないを決める大きな要因は
【乾燥時間】と【ワトコオイルの濃さ】であり、
毛羽立ちや色褪せなどの耐水性は【木材の種類】によって変化する、
と感じています。
というのも、
私は今のところ、100均木材(桐/広葉樹)かSPF材(2×4材など/針葉樹)にしか使っていませんが、100均木材よりもSPF材のほうが水に強いという実験結果が出ています。
しかしながら、「水染みができやすい100均木材でも、全く染みが出来ないことがある」こともあったり。
また、
同じ木材に同じように塗布して同じ実験を行っても、塗布24時間後に実験した場合と、1週間程度乾燥させてから実験した場合とでは結果に差があるような気が…。
(乾燥が少ないと水染みができ、乾燥時間が長い方は水染みができなかった)
ワトコオイルの防水性は、塗布する木材によってもに違いが出るが、
同じ木材に塗布した場合でも、水染み(輪じみ)が出来るときと出来ないときもある…。
いったい、この違いはどこから生まれるのでしょうか。
そこで、ワトコオイルに防水性を期待する場合には何に気を付ければよいのかを、実験しながら検証、解説していきます。
【乾燥時間】による水染みの変化
DIY初心者の頃は、乾燥時間はもちろん確認していたものの…意外と見落としていたのが【完全乾燥までの時間】。
水性ウレタンニスや未晒し蜜ろうワックスの上塗りについて調べていた時、
「2~3日乾燥させれば水性でも上塗りできる」とか、
「下塗り剤が溶けないよう、2週間程度あけて上塗りする」などの記述を目にしました。また、「ニスによっては数日掛けて定着する場合がある」という記述も見たことがあります。
いずれも、標準の(説明書きに記されている)乾燥時間よりも数倍長い時間です。
表面が【乾燥】した状態になるまでの時間と、内部までしっかりと【完全乾燥】するまでの時間は違う。
または「乾燥した状態」と「完全硬化した状態」や「その塗料がしっかりと硬化し、木材や下塗り剤にしっかりと定着して性能を発揮する状態」は違う、ということでしょうか。
では、ワトコオイル2回塗り後、「24時間乾燥後(説明書き通り)」と、2日後、1週間後では、防水性に違いが出るのか。実験してみました。
用意したのは以下の3種類。
- ワトコオイル2回塗り(ウェット研磨無)
- ワトコオイル2回塗り(2回目を#400の耐水ペーパーでウェット研磨)
- リボス カルデット2回塗り(ウェット研磨無)
2回目の塗布・拭き取りから、以下の4種類の時間経過後に
水を垂らして3時間放置し、拭き取り後の様子を確認しました。
- ≪24h後(1日後)≫
- ≪48h後(2日後)≫
- ≪1週間後≫
- ≪2週間後≫
※最初に実験した『ワトコオイル2回塗り(ウェット研磨無)』は
≪72h後(3日後)≫にも実験しましたが、
2日後とあまり変わりませんでした。
そこで、他の2つでは≪72h後(3日後)≫は行わず≪2週間後≫を追加しました。
結果は…
木材自体の模様もあるので、写真では少々見えにくいですが…
(特にウェットっ研磨は、写真では模様で薄くなっている部分と水で白っぽくなった部分が同化してかなり見えにくいです💦)
肉眼で確認するとはっきりわかる部分に印をつけると、↓。
ワトコオイルでは、
乾燥後24h~72h(1~3日)しか経過していないと色褪せや水染みが生じます。
1週間経過後だと、2回塗りでもほとんど解らない程度の色褪せになり、ウェット研磨では色褪せも水染みも生じません。
リボスカルデットでは、2回塗りでも乾燥翌日から水染みが生じません。
以上のことから、ワトコオイルでは乾燥時間により防水性に差が生じること、
ワトコオイルの防水性が発揮させるには、1週間程度乾燥させることが望ましいと言えます。
【乾燥時間】による防水性の変化ー【まとめ】
ワトコオイルでは、≪2日後≫までと≪1週間後≫では色褪せ・輪染みの有無に明確な差がありました。
ウェット研磨では、1週間後では水の影響は見られませんでしたが、1日後・2日後では輪染みができてしまいました。
ウェット研磨無の2回塗りでは、1日後と2日後ではぱっと見でもわかる程度の輪染み(色落ち)が生じ、1週間後ではごく僅かな色褪せがありました。
水に濡れる機会の多い場所の家具製作にワトコオイルのみで塗装する場合には、少なくとも1週間乾燥させた後に使用することをお勧めします。
薄いと輪染みができやすい?
ワトコオイルは2回塗りが標準です。
1回目はたっぷりと。内部まで浸み込ませるために、少々ダクダクに塗ります。
15~30分放置してオイルを十分に浸透させてから拭き取り、
2回目を塗るのが基本です。
必要に応じて重ね塗りやウェット研磨をすると保護力が高まるとのこと。
でも、薄めに塗った色合いが気に入って、「このくらいの濃さがいいな…」と重ね塗りを躊躇することもあると思います(私はよくあります)
でも、仮にワトコオイルに防水性があったとしても、薄くしてしまえばその分保護力は低くなりますよね💦
そこで、以下の4つにおいて防水性がどのように変化するのか確認してみました。
※ワトコオイルは【ドリフトウッド】を使用。
- ワトコオイルを薄塗りしたもの
- ワトコオイルを標準2回塗りしたもの(1回目をたっぷり)
- ワトコオイルを標準塗りし、2回目でウェット研磨したもの
- ワトコオイル【薄塗り1回】に防水性の高い上塗り剤を塗布したもの
※水性ウレタンニス、クノス、クリアペーストグレーズ(ペースト状の油性ニス)
【霧吹き実験】…撥水性と防水性(水の浸透)の確認
ワトコオイル塗布面に霧吹きでまんべんなく水を吹きかけ、
直後の様子と1時間後の様子を確認します。
霧吹き直後
霧吹き直後(上の写真)の様子を見ると、
ワトコオイルのみでは『たっぷり』『ウェット研磨』でも、水はべちゃっと広がり、
撥水はしていません。
防水性のある上塗り剤を塗布したものは水が粒上になり、しっかり撥水されています。
撥水性、という面では、薄く塗ってもたっぷり塗っても、塗り重ねてウェット研磨をしても特に向上しない、と言えそうです。
霧吹き1時間後
水をかけて1時間経過すると、ワトコオイルのみでは水が減っています。
薄く1回塗っただけでは、水は完全に浸み込んでしまい、表面には全くありません。
2回以上塗り重ねた場合には、『薄く』『たっぷり』『ウェット研磨』で明確な違いは確認できませんでした。
ただ、わずかではありますが、水の残り具合は
『薄く』<『たっぷり』<『ウェット研磨』
のように見えました。
防水性を期待したい場合は、薄く塗るよりもたっぷりと、だた塗り重ねるよりもウェット研磨をしたほうが安心である、とは言えそうです。
上塗り剤を塗ったものは、直後と変化がありません。水は小さな粒状のまま残っています。
長時間濡れた状態が続く場所では、ワトコオイルだけでは木材内部の腐敗が心配なので、上塗り剤を塗布するのが安心かと思います。
【水滴実験】…防水性(水の浸透/輪染み)の確認
塗装面にコーヒー(カフェオレ)、水をそれぞれ垂らして放置し、
拭き取った後の様子を確認します。
放置時間は≪3時間≫ と ≪6時間≫。
水染み、輪染み、色褪せ等を確認します。
水滴実験3時間
1回目を薄く塗ったものでは、特に「水」を付けた部分が濡れ、くっきりと跡が残っています。
乾燥すると見えなくなりましたが、塗れた部分が色褪せ、毛羽立ちが見られました。
1回目をたっぷりと塗ったものでは、塗れた跡はありましたが乾くと跡はなくなり、特に色褪せや毛羽立ちも見られませんでした。
ウェット研磨したものは、触ると湿った感じはするものの、水の跡は残らず、乾燥後もツヤが保たれていました。
上塗りしたものは、拭き取り後に水分は残らず、跡も湿り気もありませんでした。
水滴実験6時間
6時間後では、時間の経過とともに液体が拡がり、コーヒーと水の距離が近かったために混ざってしまっていました。
コーヒーは浸み込みにくいのか、3時間で水の跡がついた部分にも跡がついていません。
そこで、水とコーヒーが混ざってしまった『1回目薄塗り』『1回目たっぷり』『ウェット研磨』で、水のみで実験をやり直すことにしました。
※『上塗り』面では水がそのまま残っており、拭き取り後は水の跡も湿り気も有りませんでした。
水滴実験6時間…やり直し
青色の点線内、左寄りに水滴を垂らし、6時間後の様子を見ました。
『1回目薄塗り』では特に水染みが酷くつきました。
1回>2回>3回と塗り重ねるごとにシミは薄くなっていますが、3回塗りでもぱっと見ではっきりわかるほど目立つ輪染みになっています。
『1回目たっぷり』では1回塗りだとぱっと見でわかる程度、2回塗り(標準の塗り方)ではよく見るとわかる程度に輪染みが着きました。3回塗りでは塗料が染み出したような跡が僅かに着きましたが、修復が困難なほどではなく、目立ちません。
『ウェット研磨』は1回だとわずかにシミになっていますが、目立たない程度です。
薄いと輪染みができやすい?ー【結論】
霧吹き実験にて、『薄く1回塗り』したものと『たっぷり1回塗り』したものでは、水の浸み込みにくさに明確な違いが見られました。
水滴実験6時間では、『薄く1回塗り』したものと『たっぷり1回塗り』したものでは、どちらも塗料が染み出したような輪染みがつきましたが、『たっぷり』のほうが塗料の染み出しが少ないように見えます。
塗り重ねると違いが明確になります。薄く3回塗りでははっきりとした輪染みになっているのに対し、たっぷり3回塗りでは輪染みは確認できません。
さらに、1回目を薄塗りして3回重ね塗りしたもののほうが、たっぷりと1回だけ塗ったものよりも輪染みが濃くついています。
以上のことから、
- ワトコオイルを薄く塗ると防水性が低くなってしまうこと、
- 1回目を薄く塗ると、その後に塗り重ねても防水性は低いままになること
が言えます。
ワトコオイルの防水性を高めるためには、1回目をたっぷりと塗り、内部によく浸透させてから重ね塗りすることが重要のようです。
重ね塗りをするほど防水性は増す?
霧吹き実験を見てみると、塗り重ねによる撥水性の向上は確認できませんでした。
塗り重ねたものでも水はべちゃっと広がり、粒状にはなりません。
ただし、『ウェット研磨2回』と『ウェット研磨3回』を比較すると、ウェット研磨の方に水の盛り上がりがあり、若干ですが水を弾いているのかな?という感じはありました。
次に、水の浸み込みにくさ、という点では、
霧吹き実験1時間後で、『薄く1回』では完全に水が浸み込み切ってしまいましたが、『薄く2回』『薄く3回』では水が残っていました。
ただ、2回と3回での明確な違いは見られなかったので、重ね塗りすれば単純に防水性が向上するというよりは「ある程度の濃さがあれば一定の防水性(浸み込みにくさ)が得られるが、重ね塗りをした分だけ水をガードする効果が上がり続けるわけではない」というものかと思われます。
輪染みについて、6時間の実験結果を見ると、『薄く』『たっぷり』『ウェット研磨』のどれも、塗り重ねるごとに輪染みが少なくなっています。
重ね塗りをすることで、木材内部の保護力が向上し、結果として水が染みても輪染みができにくくなると言えそうです。
以上のことから、
内部への水の浸み込みにくさ、という面では、重ね塗りの回数は関係なく、ある程度の塗布量があれば一定の防水性(浸み込みにくさ)は保たれるといえるでしょう。
水染みのできにくさという面では、重ね塗りをするほど防水性は高くなります。
その際、薄く塗り重ねるよりも、1回目をたっぷりと塗ってから塗り重ねる方が水染みは出来にくくなります。
ウェット研磨を重ねるとさらに水染みは出来にくくなると言えます。
ウエット研磨の効果は?
ウェット研磨とは、オイルが乾かないうちに濡れた状態で研磨をすることです。
こうすることで、研ぎ粉とオイルが木材に刷り込まれてツヤが出るとともに、
研ぎ粉が木材の隙間に入り込んで滑らかな表面になります。
ウェット研磨を重ねることで、よりしっとりとした肌触りになります。
霧吹き実験1時間後では、『薄く』『たっぷり』と比べると、『ウェット研磨』は濡れたままの範囲が広く残っている量もわずかに多く感じました。
※ただし、ウェット研磨を重ねても、明確に浸み込みにくさが向上するわけではありませんでした。
水滴実験6時間では、『薄く』『たっぷり』と比べて明らかに輪染みが少ないという結果が得られました。ウェット研磨2回、3回では、うっすらとした輪染みさえ確認できません。
また、今回のウエット研磨では同じ#400の耐水ペーパーを使用しましたが、
耐水ペーパーの番手を上げながら4回までウエット研磨を繰り返した木材で霧吹き実験を行ったところ…
ウェット研磨3回、4回になると、明らかに水を弾いており、また水もほとんど残っています。
以上のことから、ウェット研磨は撥水性、防水性の向上に有効であり、
3回行えば輪染み防止にも効果があるということができると思います。
※こちらの耐水ペーパーは、コスパが良くダイソーのハンドサンダーにもピッタリ😊
おすすめです💛
塗布する木材による違い…防水性/水性ウレタンニス上塗り可否
同じワトコオイルを同じように塗っても、塗布する木材によって防水性に違いが生じます。
今回改めて実験しませんでしたが、以下の記事にて100均木材/SPF材それぞれにワトコオイルを塗布して防水性実験を行いました。
実験結果は以下になります。
100均木材では、シミは残らなかったものの、3時間でも水に濡れた跡がくっきりついており、6時間では濡れた部分が褪せて毛羽立ってしまっていました。
対してSPF材では、3時間では変化がなく、6時間でも「よく見るとうっすら褪せたかな?」程度でした。
この点から、100均木材(桐/広葉樹)とSPF材(針葉樹)のように、木材自体の防水性が異なると、それに応じてワトコオイルの防水性にも差が生じると言えます。
また、水性ウレタンニスの上塗り可否も、木材により異なります。
下記の記事でニスの上塗り実験をしてみたところ…
油性ニスは、100均木材でもSPF材でも剥離しませんでしたが、
水性ウレタンニスは、100均木材では剥げてしまいました。
SPF材では水性ウレタンニスでも剥離しませんでしたので、ワトコオイルに水性ウレタンニスを上塗りする場合は、SPF材を使用するか、試し塗りをして確認することをおすすめします。
ちなみに、水性ウレタンニスを上塗りする場合は、ワトコオイルは最低でも3日間、できれば1週間ほど乾燥させましょう。
まとめ
ここまでの実験結果をまとめると、以下のようになります。
①ワトコオイルのみでも、1回目をたっぷりと塗って3回重ね塗りすれば、濡れたまま6時間放置しても水染みができない程度の防水性が得られる。
②ウェット研磨を3回行うことで、撥水性・防水性を向上させることができる。
ウェット研磨を繰り返す際には、耐水ペーパーの番手を#400→#800→#1600とあげるのが望ましい。
③『薄く1回塗り』の色合いを保ちつつ防水性を持たせるには、油性ニスや水性ウレタンニス等上塗り剤を利用するのが望ましい。
3日~1週間乾燥させてから上塗り剤を塗布する。
ただし、水性ウレタンニスを選択する場合は、木材の種類に注意する。
→≪100均木材/桐/広葉樹≫はNG、≪SPF材/針葉樹≫はOK
④乾燥時間は重要。ウェット研磨をした場合でも、塗れる場所で使用する際は1週間程度乾燥させるのが望ましい。
ダイニングテーブルやデスクには使えるの?
ウェット研磨を重ねれば、6時間の水分放置にも耐えうる防水性が得られます。
ただし、塗布する木材や浸透具合にも左右されるため、ワトコオイルだけでは若干の不安が残ります。
メンテナンスをしても、1週間乾燥させることが望ましいため、できれば上塗りするのがおすすめです。
クリアペーストグレーズ(油性ニス)なら、作業時間も少なく、ムラなく塗り広げることができ、質感も大きく変わらないのでおすすめです😊
安全性に配慮したい場合は、食品衛生法に適合している和信の水性ウレタンニスが望ましいのかもしれませんが、個人的にはメンテナンスが簡単なリボス塗料の≪クノス≫がオススメ。
もっといえば、≪リボス カルデット≫でワトコオイルの色合いを作って使用するのがおすすめです😊
今後は、≪上塗り剤のおススメはどれ?≫についての実験記事を書こうと思っています。
長々となってしまいましたが、ここまでお読みいただき、ありがとうございました😊