コツコツDIY ~DIY初心者が挑戦する、賃貸マンション改造計画~

狭い賃貸マンションを、スローペースでコツコツ改造中。初心者&車無しでもできるDIY事例や、調べたこと、使ったもの、失敗談など。2019年6月にうつ病発症。病気と子ども達の事を書くこともあります。

[レジン]煌めく宝石がつくれちゃう💛超オススメのシリコンモールド[ピアス・イヤリング]



こんにちは✨ なつみかん です(#^^#)

今日は、使ってみて超優秀だった【シリコンモールド】をご紹介します💛

 

細かく繊細な多面体で、レジンを流して硬化するだけでキラキラ✨

レジン初心者の私でも、簡単にうるうる煌めく宝石が作れちゃいました(⌒∇⌒)

 

それでは、早速どうぞ✨

 

 

 

【隠れ工房】さんの【ミニジュエル シリコンモールド】

ピアスやリングなどにピッタリなミニサイズです✨

6種類のカタチがペアで作れる優れもの💛

なのに【399円】と超良心的な価格設定です。

 

隠れ工房さんは、同じ商品でも他のショップさんより低価格なことが多く、品揃えも豊富なため、初心者の私も頻繁に利用させていただいてます✨

※もちろんすべての商品が低価格であるとは限りませんが…💦

 

三角、長方形以外はこまかな多面カット風なので、

レジン液だけでもこんなにキラキラ✨



着色剤・ホログラムで変化を✨

MYmamaさんの着色剤『クルール』の【スピカ】を使うとこんな感じです💛


 

 

 

 

さらにホログラムを封入しても可愛い💛

↓ホログラムは【色彩キューブ】さんで購入しました🎵

 

 

👇下の写真は、上のスピカと同じシリーズの【ペリドット】です(#^^#)

 それにセリアのホログラムを使用しています。

 

 

樹脂のアクセサリーパーツなら透明レジンでも目立たない

樹脂ピアスパーツをレジンで接着し、最後にコーティング液にドボンして硬化すれば、

超簡単にピアスが作れちゃいます✨

 

樹脂ピアスパーツは、『ピンクゴールド通販広場』さんで購入しました✨

 


 

 

ドボン液はシリコンモールドと同じ『隠れ工房』さんのモノを使用。

未硬化も出ず、ツヤツヤの仕上がりになります💛


 

 

クリップがあると、コーティングの時にとっても便利です💛

 

いかがでしょう?(#^^#)

レジンを流して硬化するだけで、うるうる艶めく宝石が作れるシリコンモールド。

着色剤やパウダー、ホログラムなどで様々なアレンジも楽しめます🎵

 

気になった方は是非一度お試しください💛

↓楽天ROOMのコレクションにもまとめています↓

room.rakuten.co.jp

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ではでは✨

今日も最後までお読みいただき、ありがとうございました✨

 

 

 

 

 

同じ「うつ病」なのになんか違う…?定型うつ病・非定型うつ病【うつ病の知識②うつ病の分類・2】

 

 

こんにちは✨

鬱病歴がもう5年になってしまった なつみかん です(#^^#)

※再発もしているので、通算ではほぼ10年になります💦

 

ひとことで「うつ病」といっても、その原因や対処法、改善点は人によって様々です。

 

薬物療法と休養のみで改善する人もいれば、長期化する・再発を繰り返す人も。

また、パワハラなど大きな原因が取り除かれて一旦は回復したように見えても、実は元々「うつ病を引き起こしやすい素因」をもっていて、少しのきっかけで再発してしまう…ということも少なくありません。

 

多くの場合、精神科や心療内科を受診しても、発症の原因や個人の素因について深く追及されることはありません。しかし、うつ病を引き起こしやすい性格や思考傾向、認知の歪みをそのままにすると、ただでさえ高い再発リスクをさらに上げる結果になってしまいます。

 

本記事では、うつ病の「病型」をご紹介します。

「型」という視点を得ることで、ご自身の病気や状況について理解を深め、客観的に「改善点、改善方法」を考えるきっかけにしていただけたら幸いです。

 

 

病型による分類

うつ病は、以下のような病型(タイプ)に分類されることがあります。

①「メランコリー型」
  …広く知られている従来型のうつ病。過度な自責感情が特徴。
②「非定型」
  …気分反応性が特徴。他罰的で他責的な思考になる。
③「季節型」    
  …特定の季節に発生し、半年程度のサイクルで精神的不調を繰り返す。
④「産後」
  …出産後に発症するうつ病
⑤「仮面うつ病」
  
…精神症状よりも先に身体症状が出るうつ病
 
この記事では、①「メランコリー型」と②「非定型」についてご紹介します。
 

1.メランコリー型 ~従来型、典型的なうつ病~

一般的に広く知られているうつ病はこの「メランコリー型」で、”定型うつ病”や”典型的なうつ病”、”従来型のうつ病”などと言われています。

いわゆる「真面目、頑張り屋、完璧主義」と言われる「メランコリー親和型の性格」の人がなりやすいと説明される「内因性のうつ病です。

 

※「内因性」については↓の記事をご参照ください

www.natsumikandiy.com

 

特徴的な症状としては、自分を過度に責める(自責思考)、何をしても楽しめない、意欲喪失、不眠や早朝覚醒などがあります。

 

定型うつ病では、【休養】【薬物療法】【精神療法・カウンセリング】が「治療の3本柱」です。そのほか、休養のために生活環境の調整を行う、回復が進んだら生活リズムを整える、運動する、栄養を取るなどの工夫が必要になります。

精神療法については、最近では「認知行動療法」という精神療法で、うつ病に対する効果が評価されているようです。

 

※定型うつ症の症状と回復過程については↓の記事をご覧ください

www.natsumikandiy.com

 

 

メランコリー親和型性格とは

メランコリー親和型の性格」とは、「他者配慮性,几帳面,過度の良心性,責任感の強さ,仕事熱心などの性格特徴」を指します。メランコリー型性格は、社会生活を営む上では長所と思われがちですが、反面、責務や役割に過剰に適応してしまいキャパオーバーになりやすい性格と言えます。

 

昇進や結婚、出産などによる「生活状況や役割の変化」にうまく適応出来ず、一方で役割・責務に対して完璧を追い求める結果、負荷が自分の許容範囲を超えてしまい、うつ病の発症につながると考えられています。”許容範囲を超えた負荷”により脳が疲弊し、脳のエネルギーが枯渇して、脳機能に異常が生じてしまうのです。

 

このタイプでは、セロトニンなど脳内物質のバランスの異常を伴うと考えられており、抗うつ薬によって回復しやすいものの、うつ病を再発する場合が多いとされます。

 

詳しくは以下の引用をご参照ください(#^^#)

 うつ病は、従来は「まじめな人がなる病気」と認識されていました。
 ドイツの精神科医のテレンバッハは、うつ病になりやすい性格傾向としてメランコリー親和型性格を提唱しています。

 秩序愛が基本にあって、良心的で義務を意識し、決まり事をきっちりと守る性格です。保守的で消極的な傾向があって、自分が所属している会社や地域などに対して密着しています。社会的な役割に合わせることで生活していて、自我が上手く育っていないともいえます。
 秩序が保たれている時はよいのですが、そこに変化が生まれると破綻してしまって病気に発展します。

 このようなメランコリー親和型性格は、うつ病発症の状況要因となると考えられました。

 

 そしてこのようなうつ病の方は、「内因性うつ病」と呼ばれる脳の機能的異常によるうつ病になることが多かったのです。内因性うつ病とは、一般的に広く知られているうつ病の症状です。
 気分が落ち込み、何事にも興味が失われてしまいます。
 身体はだるくて疲れを感じ、意欲もわきません
 不眠食欲低下が目立ち、状況にかかわらず朝に調子が悪くなります。
 そして過剰なまでの罪責感がみられます。

 

メランコリー親和型の人は、真面目、几帳面、良心的、責任感が強い、勤勉、正確、綿密、凝り性、完璧主義、規範や秩序を愛する、人に気を遣うなどの長所がありますが、その反面、柔軟性に欠け、挫折に弱く、物事を一人で抱え込んでしまい周囲に助けを求めることができない、適度に「サボる」ことができない、などの弱点を有しています。

 

 

 

2.非定型 

非定型うつ病は、うつ病の診断基準を満たしているけども、従来のうつ病とは違う典型的でない(非定型)症状が認められるうつ病です。

非定型うつ病の特徴的な症状は大きく5つあり、「気分反応性」「拒絶過敏性

「過食」「過眠」「鉛管様麻痺」がそれにあたります。詳しくは後述します。

 

定型うつ病では、セロトニンが少ないなど何らかの脳の異常が考えられており、抗うつ剤の効果が期待できます。定型うつ病では休養と薬物療法が主要な治療となり、精神療法では認知行動療法が有効であると言われています。

これに対し、非定型うつ病の場合は、脳の異常が関わっているかはっきりしておらず抗うつ剤も効きにくいという特徴があります。

このため、精神療法が必要な病気と言われています。

 

誤解されやすい症状だが、本人はつらい

非定型うつ病では、

  • 休日は元気に遊びまわっているのに、仕事になると落ち込む。
  • 他責的・他罰的な思考傾向や言動が見られる。

などの特徴から「甘え」「仮病」「ワガママ」などと思われがちです。

 

定型うつ病では過度に自分自身を責める傾向(自責傾向)がみられますが、非定型うつ病ではなんでも他人のせいにしがちな思考(他責思考)に陥っている人が多い傾向があります。また、自分が「うつ病である」ということを声高に主張し、自分が病気になったことを上司や会社のせいだとしてパワハラを訴える場合も多くみられるようです。このようなことから、一見甘えている様にしか見えません。

 

しかし、うつ状態ではうつ病の診断基準を満たすほどの症状があり、本人には大きな苦痛があり、自死をしてしまう人も多いのが現状です。

 

※近年、特に20~30代の若者に増えていると言われている「新型うつ病」のイメージは、この非定型うつ病と重なるところが多いですが、「新型うつ病≠非定型うつ病」です。

 

 

 

非定型うつ病の診断基準

「鬱状態ではうつ病の診断基準を満たすほどの病的な抑うつ状態が認められ、そのうえで「気分反応性」を必須とし、5大症状のうち合計3つ以上の症状が認められた場合に、非定型うつ病と診断されます。

非定型うつ病の5大症状

非定型うつ病の特徴的な症状としては、以下の5つが挙げられます。

  1. 気分反応性
  2. 社会生活に支障をきたす拒絶過敏性
  3. 過眠
  4. 過食
  5. 鉛管様麻痺
気分反応性 ~非定型うつ病を診断する必須症状

気分反応性とは、「嫌なことがあれば落ち込むけれど、良いことがあれば元気になる」というように、何かのきっかけに反応して気分が変化することです。

従来型のうつ病では、常に気分の落ち込みがあり何をしても興味や喜びを感じませんが、非定型うつ病では自分が好きなことは楽しめます。

 

この気分反応性は、非定型うつ病と診断されるうえで必須となる症状です。

 

拒絶過敏性

非定型うつ病の中核にある症状です。

他人から自分を否定されることに対して、過度に敏感になることです。

例えば些細なミスを指摘されただけなのに「能力を否定された」「人格を否定された」と過度に落ち込んでしまったり、反対に逆切れして攻撃的になったり、怒り狂って暴言や暴力を浴びせることもあります。

 

こうした特徴から、周囲から自己中心的、身勝手、わがままと思われがちです。

 

定型うつ病では、他人からの指摘を自責的に捉える傾向が強いです。

過眠・過食

メランコリー型うつ病では不眠になることがほとんどですが、非定型うつ病では不眠よりも過眠になることが多いようです。

 

※1日10時間以上の睡眠が週3回以上あると過眠と考えられます。

 

長時間の睡眠をとっても熟眠感が得られず、生活リズムが乱れがちです。

 

また、定型うつ病では食欲がなくなり体重も減少してしまう傾向がありますが、非定型うつ病では過食によって体重が増加することが多いです。脳が糖分を欲するために、特に甘いものが摂りたくなります。

 

甘いものを食べて気分が良くなるのは一時的で、すぐに食べてしまうことに嫌悪感を覚えます。

ただし、過食症の方のように下剤を乱用することなどは少ないようです。

 

鉛管様麻痺

定型うつ病でも疲労感や倦怠感が認められますが、非定型うつ病ではこの度合いが強くなります。「まるで鉛が入っているように」体が重くなり、立ち上がることすらできなくなるほどに、極度にだるくなってしまいます。(鉛管様麻痺:えんかんようまひ)

 

鉛管様麻痺は、嫌なことがあったときや気分が落ち込んだ時に起こりやすいようです。

 

これを改善するには、動かしたくない体を意識的に動かす努力が必要であると言われています。

 

 

 

非定型うつ病の発作的症状

非定型うつ病では、以下の2つの発作的症状が認められます。

  1. 不安抑うつ発作
  2. 怒り発作

不安・抑うつ発作では、理由なく突然、激しい不快感情(不安・焦燥、うつ気分、絶望感)が襲ってきて、極度に落ち込んでしまいます。

「誰も自分のことを理解してくれない」などといった悲観的な思考が強まります。

そのまま泣いて過ごすこともあれば、他者への嫉妬に変わることもあります。

 

この不安感をなくすために、衝動的な自己破壊行動(リストカット、ODなどの自傷行為や、飲酒、むちゃ食いなど)を起こしてしまうことがあります。

このような状態は3時間から半日続くことが多く、ときには1日中続くこともあります。

 

怒り発作とは、拒絶過敏性によって自分が否定されたと感じた時に生じる発作的な怒りです。相手に対して激高して罵声を浴びせたり、暴力をふるったり、周囲のものを破壊したりします。落ち着くと後悔が強まり、自己嫌悪におちいってしまうことが多いです。

 

非定型うつ病は合併症が多い

非定型うつ病は、不安が根底に強い病気です。

非定型うつ病の拒絶過敏性は、対人不安が少しずつ発展した結果であることが多く、病的とまではいかなくても「不安になりやすい気質」であることが多いです。

そのため、社会不安障害をはじめ、パニック障害や全般性不安障害などの不安障害を合併する方が多いようです。

 

また、原因不明の慢性疼痛疾患である線維筋痛症や、片頭痛といった痛み、過敏性腸症候群や耳管開放症などの自律神経症状による身体の機能異常を合併することも多いです。

 

非定型うつ病の方の病前性格は、むしろ周囲からは良い人に思われていることが多いです。しかしながら病気の経過のなかで、症状や周囲との人間関係の破綻などから性格も変化してしまいます。

病気が長引くと性格として固定化してしまい、パーソナリティ障害と区別がつきにくくなってしまいます。結果として、境界性パーソナリティ障害や回避性パーソナリティ障害などが合併してしまうことがあります。

 

非定型うつ病の治療

非定型うつ病の治療では、以下の3点が重要です。

  1.  生活習慣を整える(↼小さな目標を立てる)
  2.  精神療法に取り組む
  3.  社会生活で実践する

 

生活習慣を整える・小さな目標を立てる

先に述べた「鉛管様麻痺」は生活リズムの乱れがあると、より強く現れます。

そのため、非定型うつ病の治療では、生活リズムを一定に保つことが大変重要です。

 

そして、生活リズムを整えるために、「朝〇時に起きる」「毎日〇分散歩する」など具体的な目標を立てて実践していく必要があります。

 

生活リズムを整えるだけで、かなり症状が落ち着く方もいるようです。

過食や過眠をコントロールするのは簡単なことではありませんが、起床時間と入眠時間を決めて毎日繰り返すなどのことから始めてみましょう。

 

精神療法に取り組む

非定型うつ病の治療は、精神療法が中心になります。

非定型うつ病の本質的な症状である「拒絶過敏性」を改善していく必要がありますが、具体的には拒絶過敏症のもととなっている「不安になりやすさ」自体を少しずつ改善していきます。

 

有効なアプローチとして、以下の4つが挙げられます。

  • 認知療法(認知行動療法)
  • 行動療法
  • 対人関係療法
  • 社会リズム療法

 

社会生活での実践

上の2つの治療~1.生活リズムを整える、2.精神療法~を行うにあたっては、社会での実践の場があったほうが良いと言われています。

 

仕事をしている方はできるだけ続けた方がよく、つらいと感じても時間通りに出勤して仕事をこなしていくうちに少しずつ変わっていけます。

もちろん症状がつらいときには一時的に休むことが必要ですが、それでもできる限り仕事を続けることが治療になります。

 

仕事をしていない場合は、デイケアや作業所などを活用しましょう。

一日の勤務時間が短くとも、日数は増やした方が良いようです。

 

デイケアや作業所も難しい場合は、自宅の家事の計画を立てて実践したり、図書館に通うなどしても良いでしょう。

1日の計画を立て、それを日課として継続することが大切です。

 

薬物治療について

非定型うつ病では、薬物療法だけでよくなることはあまりないようです。

しかしながら、精神療法と社会生活での実践を行うにあたり、薬はサポートとして重要な役割を果たします。

 

ただし、非定型うつ病は合併症も含めさまざまな症状に悩まされることが多いために、結果的に多剤を服用することになりがちです。一方で服用を中断したり、逆に過剰摂取してしまうことが少なくないようですので注意が必要です。

 

おわりに

同じ「うつ病」でも、定型うつ病と非定型うつ病では病相も治療法も異なります。

  定型うつ病 非定型うつ病
症状 長期間にわたる気分の落ち込み 憂うつな気分が続いているが、
好きなことをするときは元気が出る
(気分反応性)
これまで楽しめたことが楽しめない。
意欲・興味の喪失
過度な自責思考 他罰的で他責的な思考傾向
人を避ける 他人からの評価に敏感でトラブルが多い(拒絶過敏性)
不眠傾向(寝つきが悪い、早朝覚醒) 過眠傾向
食欲が落ち、体重減少することが多い 過食傾向があり体重は増加しがち
疲労感。倦怠感 体が鉛のように重い(鉛管様麻痺)
朝調子が悪く、夕方になると少し軽減する 夕方から夜にかけて調子が悪くなる
集中力、思考力、判断力の低下 衝動性・イライラが出現する
抗うつ剤 効果が期待できる 効きにくい
治療 休養、薬物療法、精神療法(認知行動療法) 生活リズムを整える、精神療法、薬物療法

 

「定型/非定型」という見方から、自分の病気について理解を深めることができます。そして、自分の病状を正しく認識することで、適切に、前向きに治療に取り組むことができると私は考えます。

 

定型うつ病でも非定型うつ病でも、自分を責めたり卑下したり、他者からの誤解に心を痛めたり…といったことがあるかと思います。

が、「病気・症状」と「人格」は別物です。

 

うつ病を引き起こしやすい気質や性格というものはありますが、

うつ病だから甘えてるわけでもなければ、うつ病だから優しくて真面目で誠実な人でもないのです。

「症状」を自分の性格や人間性の問題なのではないかと思い悩む必要はありませんし、一方でうつ病の要因となりうる偏った考え方や認知の歪みがあれば、修正すべき課題として向き合う必要があります。

 

正しい認識を持って、自分や病気を客観的に捉え、粛々と治療に取り組んでいきましょう✨

 

この記事が、どなたかのお役に立てれば幸いです。

 

ではでは✨

ここまでお読みいただき、ありがとうございました(#^^#)

 

 

 

 

 

うつ病…心因性・内因性・外因性という考え方【うつ病の知識②うつ病の分類・1】

 

こんにちは✨

鬱病歴がもう4年になってしまった なつみかん です(#^^#)

※再発もしているので、通算ではほぼ10年になります💦

 

あなたは、あなたが(または鬱病のご家族が)

どのタイプのうつ病なのかを意識したことはあるでしょうか。

 

実は、うつ病の治療は「休養と薬物療法」だけではありません。

うつ病のタイプ・原因によってはカウンセリングや心理療法(認知行動療法など)を適切に取り入れる必要があります。これは、うつ病の回復を促し長期化を防ぐ意味でも、再発を防ぐ意味でも重要です。

 

うつ病は再発リスクの高い病気です。だからこそ、病気を知り、自分のケースでは何が原因でどのような対策が必要なのかを知ることは、本当~に重要なのです。

 

そこで今回は、自身のタイプを知るための1つの考え方として、うつ病の古典的分類についてご紹介します。

 

 

 

うつ病の古典的分類~心因性・内因性・外因性

うつ病の原因には様々ありますが、うつ病はその原因によって大きく「外因性」「心因性」「内因性」の3つに分類されます。

タイプによって最適な治療方針が異なるため、是非参考になさってくださいね(⌒∇⌒)✨

外因性うつ病

「脳など身体の病気」によって起こるうつ病です。

「”脳の機能障害を引き起こす”脳の病気や外傷、または薬物」により、脳の機能低下を引き起こされて起こります。代表的な原因は脳血管障害やパーキンソン病などの脳の病気や、脳挫傷や外傷性脳内血種などによるもの、さまざまな病気に使われるステロイドなどによるものです。

 

外因性うつ病では、うつ病自体ではなく、うつの原因となっている身体疾患の治療が優先されます。

うつ症状を自覚した場合は、まず血液検査などで身体的な病気の可能性を除外することが大切です。

 

近年ではアスペルガー症候群(ASD)などの高機能広汎性発達障害や、注意欠陥多動性障害(ADHD)とうつ病が併存しやすいことが分かってきました。その為、発達障害の特性を持つ可能性についても診察を受けることが勧められています。

 

 

心因性うつ病

心理的なストレス」によって起こるうつ病のこと。

精神的葛藤や心理的ストレスを原因とするもので、「環境要因としての体験にともなう心理・性格反応」であると考えられており、神経症性のうつ病(抑うつ神経症)(ノイローゼ)とも言われるものです。

気分変調症や適応障害などもここに含まれます。

 

性格や環境が強く影響してうつ状態を引き起こし、そのストレスが重なったことが原因でうつ病を発症します。

 

昇進や結婚など、一般的には喜ばしい出来事や環境の変化がストレスとなり、うつ病を発症することもあります。

 

心因性うつ病は、さらに以下の3つの分類があります。

 ①無意識化での精神的葛藤によって起こる「神経症性うつ病」

 ②長期間の心理的ストレスによる「疲弊性うつ病」

 ③突然の出来事(被災、身近な人の不幸など)のストレス体験による「反応性うつ病」

 

心因性うつ病の治療・改善においては、性格・環境要因の改善が何よりも重要です。

同時に抗うつ剤の服薬も行います。

 

 

内因性うつ病

体質や遺伝的要因によって引き起こされるうつ病です。

外因性・心因性にも当てはまらず、うつ病を引き起こしやすい素因によって発症した場合を内因性うつ病と言います。

伝統的に”精神病”と呼ばれてきたものがこのタイプで、典型的なうつ病や双極性感情障害(躁うつ病)、統合失調症などがここに含まれます。

 

うつ病を引き起こしやすい素因とは、その人の生まれ持った性格や性格傾向、ストレスの認知パターン、遺伝的背景等を指します。これらが影響して、脳に何らかの病的変化が起きる(脳機能のバランスが崩れる)ことでうつ病が引き起こされます。

 

以下の2つの症状が内因性うつ病の症状として特徴的です。

① 物事に集中できなくなった(思考抑制

② 周りから責められている気がする(過度な自責感)

 

ただし、内因性のうつ病は、多くが心因性うつ病と同様に「心理的ストレスを契機に」発症するため、心因性うつ病と内因性うつ病を厳密に区別するのは難しいと言われています。そのため、初発では内因性うつ病の診断は保留とされます。

 

内因性うつ病の場合、特に治療をしなくても寛解することが多いと言われています。

しかし、抗うつ薬などの適切な治療を行えばより短期に寛解に至りますし、その後も適切な維持療法を行えば再発率は減少します。

 

また、「自分の性格がダメだから」「自分が怠け者だから」うつ病になってしまうんだという間違った認識を治すことも治療の一つです。

 

メランコリー型うつ病

日本人には、「メランコリー親和型性格」の方が比較的多いと言われています。

この「メランコリー親和型の性格」は、自己の能力を高める点や、周囲との関係を維持する上では長所と言えるものですが、一方で内因性のうつ病のリスクになると考えられています。

日本では、メランコリー親和型の性格が、内因性うつ病のリスクになると考えられています。このタイプは、秩序を重んじる、几帳面、他者配慮、完璧主義といった特徴が強く、協調性があり、勤勉な態度から周囲の評価も高いものの、環境の変化に柔軟に対応することが苦手とされています。 転勤や昇進、家族成員の異動などにより生活状況が変化し、これまでと違う役割が求められる状況にうまく適応出来ず、一方で他者に気を使って負荷が増え、完璧を追い求める結果、負荷が自分の許容範囲を超えてしまい、うつ病の発症につながると考えられています。

 

このタイプでは、セロトニンなど脳内物質のバランスの異常を伴うと考えられており、抗うつ薬によって回復しやすいものの、うつ病を再発する場合が多いとされます。

 

初めてうつ病を発症した場合には、内因性との診断は保留にされますが、再発を繰り返す場合、内因性うつ病の可能性が高いと考えられます。

実は、従来から「うつ病」と呼ばれてきたのは、この「メランコリー親和型」の性格が引き起こす「内因性のメランコリー型うつ病」です。

「従来的な」「典型的な」うつ病と言われる場合は、「内因性メランコリー型うつ病」を指していると考えてよいでしょう。

 

ただし、うつ病の診断は、現在は操作的診断という方法で行われており、客観的に見られる症状だけをもとに診断をしていきます。

原因は問わず、人格などの内面的な問題は「うつ病」の診断には大きな関係がありません。

そのため、メランコリー親和型うつ病も、いわゆる”新型”と呼ばれるうつ病も、同じ「うつ病」という診断になります。

 

 

まとめ

うつ病と言っても、その原因は人によって様々です。

大切な人との死別や災害、昇進による心理的ストレスの増加など、環境からのストレスが主な原因となるケースもあれば、内因性うつ病のように個人がもつ「素因」によって発症するケースもあります。

 

うつ病の治療では、最初は「薬物療法と休養が主要な治療方法になります。

一時的・一過性のストレスが原因のうつ病ならば、これで十分でしょう。

しかし実際には、そのような(薬を飲んで休めば回復する)方は非常に少ないと思います。

 

多くの場合、ストレスの原因は解決されないまま残っていたり、そもそも自身がストレスを感じやすい思考傾向であったりします。自身にうつ病を招きやすい素因(性格・思考傾向など)がある場合には、認知行動療法などの「心理療法」やカウンセリングに取り組むことが大変重要です。そうしないと、「鬱を引き起こしやすい自分のまま」「うつ病経験で再発リスクが上がった状態で」「元の(鬱を引き起こした)環境に戻る」ことになりますから…容易に再発するだろうことは、想像に難くないですよね?💦

 

例えば、同じ骨折でも、「バイク事故など強烈な負荷を受けて骨折した場合」と、「骨粗鬆症でもろくなっていた為転倒での軽い負荷で骨折した場合」では、治療後に取り組むべきことが変わってきますよね?後者では、転ばないように気を付ける他、骨密度を上げたり筋力をつけることも必要になってくるはずです。

 

原因が異なれば、”向き合わなければならないこと”も変わります。

うつ病における治療の目標は、単純に「元の生活に戻る」ことではありません。

再発のリスクを抱えながら、再発させずに過ごしていけるような環境を選択し、その環境の中でストレスと上手に付き合っていく術を見つけること。そして、穏やかで充実した生活を営めるようにすることです。

 

そのためにも、自分の場合は何が原因となっていて、何に向き合い、何をどう変えるべきなのか、を考えることが重要であると私は思っています。

 

「外因性」「心因性」「内因性」という分類は、自身や原因を探るうえで大変参考になると思います。

この記事が、どなたかのお役に立てれば幸いです。

 

次回は「新型うつ病」やうつ病の「型」について書く予定です✨

 

ではでは、今日も最後までお読みいただき、ありがとうございました(⌒∇⌒)

 

 

 

 

 

 

 

 

[レジン・ピアス]歯車のモールドが超楽しい🎵デザイン無限大のおすすめモールド💛

こんにちは✨ なつみかん です(#^^#)

DIY大好き、金具やビス大好きな私。

当然「歯車」や「時計」などのスチームパンク系も大好き✨ 

 

最近、楽天で歯車のシリコンモールドを見つけまして!

しかも4種セットで送料無料の1,080円!(2024.9.1時点)

さっそく購入し、久しぶりのレジンをめちゃくちゃ楽しんでます💛

 

もうすぐ【2024年9月4日】から【スーパーセール】ですね💛

セール期間はレジン用品も安くなったり、クーポンでめちゃめちゃお得に買えたりしますので、今からウキウキです🎵

 

 

今回は実際に使ってみて良かった商品を中心に、お気に入りのレジン用品やショップさんをご紹介します(#^^#)

 

1.歯車モールド(エバーガーデン)

先にご紹介した歯車モールドのセットは、かなりお買い得💛

ピアスなどのアクセサリーに使える小さめサイズも、スマホケースのデコレーションやキーホルダーに使える大きめサイズも作れます✨


 

 

私は、小さめサイズのパーツを組み合わせてピアスを作りました(#^^#)



2.万能パウダー(MYmama)

こすりつけて良し、混ぜて良しの万能パウダーです(#^^#)

私は歯車に合いそうな”シルバーブラック”と”シルバーグレイ”を最初に買い、

かなり気に入ったので”ルスターブル―””パーフェクトホワイト”も買いました✨

 

「スピカ」で着色したレジンに、万能パウダーをこすりつけたのが▽コチラ▽

 

今後、全色揃える予定です✌

↓全色セットもあります✨少量でもよく色づくのでコスパ抜群!↓


 

 

3.奇跡の着色剤『クルール』‐スピカ(MYmama)

カラー展開がツボすぎる「高濃度クリア着色剤」です。

少量で色づき、濃くても効果不良を起こしにくいから、めちゃくちゃ扱いやすいです(≧▽≦)

 

1色で淡色~濃色まで多彩な色合いを楽しめます💛

濃色では深い中に透き通るような透明感があり、思わず魅入ってしまいますよ✨

タイトル画像のピアスは「スピカ」を使用しています。

「ミッドナイト」もおススメです💛

 

4.アクセサリーパーツを買うなら?

安さを重視するなら

D7 パーツ ビーズ 手芸素材

低価格でパーツの種類が豊富です✨練習用の素材を購入するときはコチラのショップさんを利用しています(#^^#)

 

ROSSO小倉

低価格で、アクセサリーパーツだけでなく、ネイル用品や布など様々な手芸用品を取り扱っています。

ただし、輸入品は到着までに日数がかかります。

私が注文した際は、注文から到着まで2週間でした。

期間に余裕があって、安くて良いものを買いたい方にお勧めです(#^^#)

 

 

品質重視なら

私は、最近は娘とそのお友達用にアクセサリーを作っています。

自分だけが使うなら安さ重視なのですが、やはり他の人が身につけるものとなると、アレルギーや品質は気になりますよね💦

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おわりに

今回は歯車ピアスの材料を主にご紹介しました✨

詳しい作り方は後日記事にしようと思っています(#^^#)

みなさんも是非作ってみてくださいね💛

 

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ではでは

今日も最後までお読みいただき、ありがとうございました💛

 


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【SNSの誤情報②】うつ病は「完治が存在しない脳の病気」という表現について

こんにちは✨

鬱病歴がもう4年になってしまった なつみかん です(#^^#)

※再発もしているので、通算ではほぼ10年になります💦。

 

前回、「うつ病は脳の損傷」という誤情報について書きました。

www.natsumikandiy.com

 

SNSは手軽な情報源として大変便利なものですが、一方で真偽不明の雑多な情報にあふれています。その為、受け手も情報の真偽を確かめながら、情報を精査する必要があります。このことは、すでに重々ご認識のことと思います。

 

しかし、”健康な時には”すぐに嘘と見破れたり、一個人の意見として冷静に受け止められるものであっても、うつ病の症状が重いときには中々そうもいきません。真に受けてしまって、酷く傷ついてしまうこともたくさんあると思います。

 

残念ながら、当事者を惑わすような情報は日々発信され続けています。個人が自由に発言することのできるSNSにおいて、それを止めることは不可能でしょう。

ならばせめて、正しい情報を上書きしたい。

 

と、いうわけで、今回は

「うつ病は”完治が存在しない”脳の病気」

について解説します。

 

「完治が存在しない」発言

この発言をした方も、うつ病患者であり約1万6千人のフォロワーを抱えるインフルエンサー。復職してご多忙の中、定期的なスペース開催・自助会・YouTube運営と、大変精力的に活動されているようです。

 

「完治が存在しない」という発言を含むポストは結構な長文の為、抜粋しますと…

うつ病は『完治』が存在しない脳の病気。

『寛解』したとしても、何かの拍子に再発してしまう可能性も。

(中略)

もしも、うつが再発することがあっても、まずは自分を責めないこと。

うつ病は脳の病気と言い聞かせて。あなたは何も悪くない。

(中略)

何度倒れても、立ち上がろうね。

もう一度、一緒に這い上がろうね。

雲が描く不死鳥のように。

 

一見すると、うつ病の再発しやすさに言及しながら、「自分を責めないで」「一緒に這い上がろう」という前向きで優しい言葉です。特に「すでに再発してしまった」方には救いの言葉になるでしょう。

 

しかし…この発言者は、今回のポストに限らず頻繁に「完治がない」「一度でも精神障害者になってしまうと…」「寛解の診断書出たのに希死念慮」等、自身の苦しい状況を発信しています。

一方で「完全断薬状態まで到達し寛解を獲得」とも言っている…

 

その為、この方のポストを頻繁に目にしていると、知らず知らずのうちに

「うつ病は寛解してもずっと苦しく、一生再発のリスクに怯えねばならない」

という認識をもってしまうのです。

 

しかし、うつ病は確かに「完治する」とは言わないものの、十分に「治った」と言える状態にできる病気です。決して「いつまでも苦しい」ものではありません。

 

 

「完治しない=治らない」ではない

SNSでは、「寛解」というワードをよく目にします。そしてそれはポジティブな発言ではなく、「寛解はするが完治はしない」とか「寛解どまり」等のネガティブな発言の中で使われることが多いと感じています。

 

しかし、そもそも「完治」と「寛解」の違いはなんでしょうか。

私自身も良く分かっていなかったので、改めて調べてみました。

 

寛解・治癒・完治

寛解とは、「症状がほとんどなくなった状態」のことで、厳密には「服薬した状態で症状がなくなった状態」を意味します。

そして、「寛解の状態が2か月以上続いた状態」を「回復」と呼び、さらに、その後減薬→断薬を経て、「服薬しなくても一定期間安定が続いている状態」を「治癒」と呼びます。

 

完治」は、”「治癒」に「再発のリスクが低い」という条件が加わった状態”を指す言葉です。うつ病では、一度発症した後は、どうしても発症前よりも再発リスクが高くなります(50%~60%)。そのため、「完治」という言葉は使われません。ですが、それでも「症状のない」状態にはできるのです。

 

「治る」とは?

先に述べたように、うつ病では再発リスクの関係上、医学的には「完治」という言葉は使われません。しかし…よく考えてみれば、「通院や服薬をしなくても安定が続いている状態」って、私たち一般人にとっては十分「治った」状態ですよね。

そもそも「寛解」だって、服薬はしていても「症状がない(ほとんどない)」状態なのですから、「治った」と言ってもよいのでは…?

 

試しに、Xでこんなアンケートを取ってみました。

 

回答数が少なすぎる為データとしては不十分ですが、34名中8名が服薬有の「寛解」で「治った」とみなし、34名中18名が服薬無しの「治癒」を「治った」と考えているようです。

 

つまり、78%の人が、「完治」に至らない「寛解・治癒」の状態を「治った」と認識できているのです。

 

 

※寛解・治癒はいつ訪れるか※

ところで、SNSを見ていると「寛解」はゴールのように位置づけられていますが…

実は、うつ病の治療経過でいうとかなり初期に訪れるものです。

 

うつ病の回復経過は「急性期」「回復期」「再発予防期」と大きく3つの段階に分けられますが、この3つの段階を大雑把にまとめると、以下のようになります。

 診断

  ↓

急性期(診断から1~3か月)…薬物療法、休養

  ↓

寛解

回復期(診断から4か月~半年)

 ・前半…薬物療法、休養

 ・後半…上記+生活リズムの改善、運動、心理療法

  ↓

回復

再発予防期(診断から1年以降)…治療継続。復職など

  ↓ 

 減薬

  ↓

 断薬

  ↓

治癒

  ↓5年経過

(社会的治癒)

 

治療開始直後の急性期は、うつ病の症状が最も強く現れる最もつらい時期。この時期は薬物療法と休養が主な治療になります。

治療を進めていくとだんだん症状が落ち着き、ある時、うつ病の症状を”ほとんど或いは全く”感じないときが訪れます。これが「寛解」です。

 

「寛解」を迎えても、最初はその状態がずっと続くものではありません。症状がない日もあれば、翌日にはまたつらい症状が現れる…という一進一退を繰り返します。

もの凄~く大雑把に言えば、「寛解してからが回復期」で、回復期には、一進一退を繰り返しながらもさらなる回復を目指していきます。

 

回復期の前半は、脳が自然治癒しようとする為眠い日が続くようです。こういった時は我慢せずに眠りましょう。眠気が落ち着いてくる回復期後半から生活リズムを整え、運動や心理療法に取り組みます。

 

寛解の状態が2か月以上続き「回復」を迎えたら、「再発予防期」に入ります。復職を始めるのはこの頃です。調子を見ながら減薬に取り組み、慎重に断薬を目指します。

※もちろん、人によっては服薬をやめない方が良い場合もありますので、無理に断薬する必要はありません。

 

詳しく知りたい方は、↓記事「うつ病の経過に関する用語解説」の項をご参照ください

うつ病の症状と治療経過について|銀座心療内科クリニック

 

 

うつ病の治療で最も重要なのは「再発させない」こと。

たとえ服薬をしながらでも、それで元気に日常生活を送れるのなら良いのでは…と、私は思います。

 

 

※完全寛解と不完全寛解※

先に取り上げたインフルエンサーさんのポストでは、しばしば「完全寛解」という言葉が使われます。では、「完全寛解」とは何でしょう。

 

下の引用にあるように、「完全寛解」とは「症状が完全に消失し精神的に安定した場合」を意味します。

逆に「症状が多少残っていても精神状態は安定し社会生活がある程度可能な場合」は「不完全寛解」または「部分寛解」と呼ばれます。

症状が完全に消失し精神的に安定した場合は完全寛解と呼ぶことが一般的で、身体医学の治癒に相当する。

(中略)

さらに、症状が多少残っていても精神状態は安定し社会生活がある程度可能な場合は不完全寛解などと呼ばれ、社会生活を営めるほどには症状が消失してない場合は軽快、症状が不変、増悪している場合は未治と呼ばれています。

寛解と治癒:用語解説|こころの耳:働く人のメンタルヘルス・ポータルサイト

 

2.本当に治る…?回復する割合は?
 約7割が1年以内に回復(寛解)
 うつ病は個人差が大きい病気ですが、診断を受けてから1年以内に回復(寛解)する患者さんの割合は約7割だといわれています。
 残りの3割の患者さんは、数年かけてゆっくりと回復をめざします。
 
残りの3割の傾向は?
この場合は、なんらかの症状が残る『部分寛解』の傾向が見られます。
完治ではなく一部の症状は良くなっているものの、いくつかの症状を持ち続けている状態を指します。
その症状は「気持ちが落ち込む」「外に出たくない」「だるい」といったものですが人によってさまざまです。

うつ病の平均的な治療期間を解説!1年以内に寛解へ向かう割合は?|病気スコープ

 

不完全寛解あるいは残遺症状を伴った寛解(部分寛解)は、うつ病の診断基準を満たさない程度も含めて再燃・再発を起こしやすいそうです。

 

 

 

あなたは何も悪くない。…?

再発を繰り返してはいけない

先に述べた通り、うつ病の治療において最も大切なことは「再発させないこと」です。

再発を繰り返すほどに重症化し治りにくくなる傾向があるからです。

だからこそ、うつ病の治療においては初発時にしっかりと治療を受けて、完全寛解した状態にまで回復させることが最も重要です。

再発した場合、うつ症状は前回よりも重症化し、治療抵抗性になる傾向があります。

うつ状態の期間も長くなり、次に寛解に至っても、また短期間で再発するなど、慢性のうつ病に推移するリスクが高まると言われています。

初めて発症した時点では、心理社会的なストレスが関与していることが多いものの、再発を繰り返すと、ストレス要因がなくても再発する傾向ができるようです。

うつ病の症状と治療経過について|銀座心療内科クリニック

 

うつ病は必ず再発するの?

うつ病の再発率50~60%と言われています。

これは裏を返せば「40~50%は再発しない」ということ。

うつ病は確かに再発の「リスク」は高いのですが、「必ず再発するものではない」し、まして「つらい症状が永遠に続く」ものでもないのです。

うつ病を発症した方の5割は寛解し、その後、うつ病を再発することがないと言われています。

うつ病の症状と治療経過について|銀座心療内科クリニック

 

再発するのは病気のせい?

「再発」とは、「寛解して2ヶ月以上無症状だったものの、その後、うつ症状が発症した場合」を指します。

うつ病の場合、一度発症してしまうと未発症の場合よりも発症リスクが高くなります。この点では、再発はある意味病気のせいと言えるかもしれません。

 

しかし…本当にそれだけでしょうか?

 

残念ながら、少し調子が良くなってきた「回復期」、つまり”治療の中盤”で「自己判断で通院・服薬をやめてしまう」例は非常に多いようです。何を隠そう、筆者もこのパターン。そしてまんまと再発しました。この場合、再発したのは病気のせいではありませんよね。そう、私のせいです。

 

うつ病の素因

うつ病では、環境や出来事からのストレスだけでなく、【うつ病になりやすい素因(気質・性格・認知)】に起因することがあります。

 

「うつ病の人は真面目、几帳面、協調性がある、我慢強い」等と聞いたことはないでしょうか?より詳しく言えば、”もっと頑張らなければ、こうあるべき、自分が悪い、周りに迷惑をかけているなど自責的、ストレスを我慢して溜め込みやすい、自分を追い込む”といった傾向が強いほど、うつ病を招きやすいようです。

もちろん、そのような性格や考え方は悪いものではありません。しかし、うつ病に陥りやすい考え方や行動パターンが自分にあるならば、また、そのような傾向に偏っている自覚があるならば、改善する必要があります。

 

うつ病の回復というと、私たちはつい「元の生活に戻る」ことを目指しがちです。

が、うつ病発症の原因を取り除かないまま、言いかえると「元の自分のまま、元の環境に戻る」だけでは再発するリスクが非常に高くなります。

自分の場合には何が起因となっていたか、自分にうつ病を発症しやすい素因がないかをしっかり見つめ、それに応じて環境や自分を変えていくことも、再発を防ぐために重要なことなのです。

 

おわりに

うつ病では、再発リスクがあるために「完治」という言葉を使いません。

また、再発を防ぐために、治療は完全寛解させるまで全うすること、原因を分析し、うつ病の素因が自分にあれば改善すること、環境を調整することが大変重要です。

 

しかし、決して「治らない病気」ではありません。

 

特に初発の場合は、「完全寛解から治癒し、その後再発しない」可能性は十分にあります。未発症よりは再発リスクは高まるものの、絶対に再発するものではないし、つらい症状が一生続くわけではない。「うつ病=ずっとつらい」ではないし、「うつ病=不幸」では決してないのです。

 

仮に「寛解」のまま一生を終えることになっても…「通院・服薬が必要」というだけ。世の中には様々な病気を患っている方がいて、生涯服薬をしている方も大勢いらっしゃいます。そして、それは決して「不幸なこと」ではありません。

 

寛解後の生活が幸せかどうかを決めるのは自分自身。不幸であっても、それは病気のせいではない、と、私は考えます。

 

うつ病は大変つらい病気です。できることなら避けたいですね。けれど、発症したならば受け入れて前向きに、自分なりの治療を目指していきましょう。そして、自分なりの幸せを見つけていけることを祈っています。

 

ではでは。

今日も最後までお読みいただき、ありがとうございました(⌒∇⌒)

 

 

 

【SNSの誤情報①】うつ病は「脳の損傷だから元に戻らない」という誤解について

こんにちは✨

鬱病歴がもう4年になってしまった なつみかん です(#^^#)

※再発もしているので、通算ではほぼ10年になります💦。

 

最近になってようやく症状が落ち着き、簡単な運動にも取り組めるようになりました✨

そこで、そろそろきちんと病気について学ぼうか…と、今年2024年3月から「うつ病専用アカウント」を作りました。

 

そうしたら…まんまと病みました💦

精神疾患者同士の叩きあいやトラブルを頻繁に目にしたり、

フォロワー万越えの「うつ病系インフルエンサー」達による、誤解を生むような情報、明らかに間違った情報不安をあおるような発言の拡散を頻繁に目にし、考え込んでしまう機会が増えたからです。

 

冷静に考えれば、インフルエンサーが「正しい情報」よりも「注目を引いてリプが集まりやすい発言」をするのは当然といえば当然なのですが…

不安をあおり、回復の妨げになりかねないような発言は慎んでほしいものです。

 

今日は、「完治しない」「脳の損傷だから元に戻らない」という誤情報について解説します(#^^#)

 

 

✖損傷 〇病的な疲労状態、エネルギー不足

SNSでは、しばしば「脳の損傷だから回復しない」「一度壊れた回路は元通りにならない」等という主張を見かけます。

↓のポストはその一例。発信者は「生きるのがラクになる屁理屈や図解を配信」と謳う自称「うつ病WEBライター」。2024年7月28日時点でフォロワー数は2.1万人です。

 

しかし、「脳の損傷」も「(脳が)元に戻らない」も誤りです。

 

少なくとも私が調べた限りでは、公的機関や専門家が発信する情報の中に、うつ病を「脳の損傷」あるいは「脳の損傷に等しい」と表現しているものは存在していません。

 

うつ病は、あくまでも「脳のエネルギー不足による機能障害」です。

※ここでいう「脳のエネルギー」とは、セロトニン等の神経伝達物質を指します

 

うつ病は、一言で説明するのはたいへん難しい病気ですが、脳のエネルギーが欠乏した状態です。 -(中略)- つまり、エネルギーの欠乏により、脳というシステム全体のトラブルが生じてしまっている状態と考えることができます。

1 うつ病とは:ご存知ですか?うつ病|こころの耳:働く人のメンタルヘルス・ポータルサイト

定型うつ病は、心の負担が積み重なったことによって落ち込みが悪循環にはまり、脳内伝達物質の働きが上手くいかなくなってしまう病気です。

うつ病の症状・診断・治療について について精神科医が詳しく解説!|田町三田こころみクリニック・内科・心療内科・精神科

 

そして、うつ病は治る病気です

 

多くのうつ病患者にとって、「脳が損傷した」という言葉はショックですし、まして「元に戻らない(回復しない)」等と言われたら…本当に、立ち直れないほどのショックを受けてしまうと思います。

事実ならば、つらいことも受け止めなければなりませんが…間違った情報で当事者達の心をかき乱す行為は、本当に、本当にやめてほしいです。

 

 

※うつ病の仕組み※

うつ病が「脳のエネルギー不足」であることを、解りやすく図解した記事を見つけました✨

midori-satohp.or.jp

 

 

外因性うつ病と高次脳機能障害

外因性うつ病

一般的にうつ病とは、ストレスによる心理的負荷を主な原因とする心因性、性格傾向や認知、気質などを起因とする内因性うつ病のことを言います。

 

が、心因性、内因性の他にもう一つ、「外因性」のうつ病があります。

 

外因性とは、身体的な病気や薬物、アルコール、脳の感染症・外傷など、体の外部からの影響が原因となることを指します。例えば、甲状腺機能低下症や糖尿病などの身体的な病気、またはそれらの治療薬の副作用によってうつ病が引き起こされる場合があるのです。このような身体疾患が見つかった場合は、その治療が優先されます。

 

脳の損傷によるうつ病…高次脳機能障害

事故やけが・病気などで脳が損傷した後に起こる後遺症のことを「高次脳機能障害」といいます。前頭葉損傷による高次脳機能障害では、表情が乏しくなったり、意欲の低下がみられたりし、うつ病の症状とも重なるものがあります。

しかし、「物理的な脳の損傷」による高次脳機能障害は、うつ病と似ている症状もありますが、全く異なるものです。

※高次脳機能障害は他の脳の病気と間違われることが多い障害ですが、適格なリハビリテーションや治療を受けることで回復が期待できます。

 

一般的なうつ病(心因性・内因性)は「脳に損傷がないにも関わらず機能的な障害が起こる」もので、メカニズムはまだ明らかにされていません。

 

一般的にうつ病は、脳に損傷が無いにもかかわらず機能的な問題として抑うつの症状を示す内因性のものがほとんどですが、脳卒中や外傷性脳損傷などの後でも憂うつで気持ちが重い、やる気が出ないといった症状をきたすことがあります。

(中略)

脳卒中や脳損傷後のうつ病は、器質的な損傷(画像などで見て確認できる病巣)によるものであるとされています。

(中略)

脳卒中や脳損傷後のうつ病は、高次脳機能障害の症状の一つといえるのです。

高次脳機能障害とは。認知症、せん妄、うつ病との違い|交通事故SC

 

”一般的なうつ病(心因性、内因性)”と、”外因性・高次脳機能障害のうつ病”は、原因も治療法も異なります。つまり「区別して」論じるべきものなのです。

質問した結果

私は、先に挙げた「脳の損傷に等しい脳の病気」「元に戻らない」というポストの発信者に、「高次脳機能障害と混同していないか」という旨を引用ポストにて質問してみました。

 

が、残念ながら返答はなく、即日ブロック対応でした( ̄∇ ̄;)

 

その為、発信者の真意は不明。

でも…「うつ病を自称」し、「万単位のフォロワー」を抱え、「公開アカウント」で「うつ病に関する情報を発信する」アカウントを運営している以上は、

誤りや誤解を受けやすい情報を発信してしまった際には、ある程度真摯な対応をしてほしかったな…と思います。

 

「元に戻る」のは確かに勧められない

先のポストは、「脳の損傷に等しい」という部分は誤りであるものの、部分的に賛同する個所もありました。

 

それは「もう一度うつ病になりやすい自分を作ることになります」という部分。

うつ病の原因は様々ですが、原因を変えないまま、ただ元に戻るだけではうつ病のスタート地点に戻るだけ。再発する可能性が高いですよね。

 

うつ病の原因は、環境(家族、職場、仕事内容や量)、性格傾向や認知、ストレス耐性の低さなど様々です。自分の場合は何が原因だったのかを探り、それに応じて環境や自分自身を改善していくことも、再発を防止するうえで大変重要です。

 

薬物療法だけの治療よりも精神療法(心理療法)を併用した方が、うつ病の治りも早く、再発も少ないと言われています。うつ病に向いた精神療法として、認知行動療法や対人関係療法が薦められています。

 

ただし、医師が再発防止について話すのは、症状がある程度回復してからです。

うつ病では、考えがまとまらない、自分を責めてしまう、何でも悲観的に考えてしまうなどの傾向が強くなります。これらの症状が強く現れている時期に心理療法的な関わりをしても、かえって逆効果であるとされているからです。

カウンセリングにしろ、認知行動療法にしろ、自分を見つめ直すことは痛みを伴います。だからこそ、症状が落ち着き意欲や体力が回復してきた回復期後半から取り組み始めるのです。

 

しかし、症状が回復し、精神療法に取り組める時期になると、調子が良いからと自己判断で通院をやめ、精神療法に取り組まないまま普段の生活に戻ってしまい、結果として再発してしまう方が少なくないようです。私もその一人。

 

SNSにおいても、「ゆっくり休む」等、急性期に関連する情報は数多く出回っていますが、回復期後半以降の治療や再発防止の為の精神療法については、あまり出回っていません。

 

うつ病に苦しんでいる方々が、正しい情報を入手しながら、適切な治療を行って、再発せずに穏やかで幸せな日常を過ごせるようになることを、切に願っています。

 

 

ではでは、今日はここまで。

感想などありましたら、このブログまたはXにお気軽にコメントください。

反論も大歓迎です✨

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました(⌒∇⌒)

 

 

 

【うつ病の知識①症状と経過】まんまと再発&重症化した体験を踏まえ、学んだことをまとめます【鬱病】【体験】

 

こんにちは✨

鬱病歴がもう4年になってしまった なつみかん です(#^^#)

※再発もしているので、通算ではほぼ10年になります💦

 

 

今回かなり長引いてしまっている鬱病。

ざっくり言えば3回目。厳密にいえば2回目の鬱病を再発したのが今の状態です。

もう再発したくない…というわけで、改めて鬱病について学習しています。

 

色々と調べ、学んだ結果

「そりゃ2回目発症するわ」「そりゃ再発するわ」

という結論に。

 

うつ病になってしまったら、あせらずじっくりと回復を目指すのが第一に重要ですが、同時に「病気についての理解を深めること、鬱病を予防するための様々な対策法を獲得し」再発を予防することが、非常に…ほんとに非常~に!重要なのだと気づきました。

 

今日はまず、鬱病の概要と治療の流れについて、ざっくりまとめてみます(⌒∇⌒)

 

 

鬱病は脳の病気

うつ病が起きるメカニズムについては、残念ながらまだ明らかになっていません。

しかしながら、研究や実験によりいくつかの仮説が提唱されています。

 

代表的なものにモノアミン仮説があります。内容としては以下。

1960年代、抗うつ効果が認められた薬の働きを研究したところ、抗うつ薬を与えられた動物ではノルアドレナリンセロトニンなどの神経伝達物質モノアミンが各神経細胞の末端にあるシナプス(神経細胞の接合部)で増加していることがわかりました。
そのため、うつ病ではこれらの神経伝達物質が欠乏しているのではないかと考えられました。

脳科学から見たうつ病 | すまいるナビゲーター | 大塚製薬

 

 

これらの神経伝達物質の欠乏により、というシステム全体のトラブルが生じてしまい、その結果、憂うつな気分やさまざまな意欲(食欲、睡眠欲、性欲など)の低下といった心理的症状や、思考力や判断力の低下、睡眠障害や食欲不振などの身体的症状を引き起こします。

 

抑うつ気分や希死念慮など、「こころ」に関連する症状が大きく現れるために、かつては「心の病気」と言われていたうつ病ですが、実は、「体(脳)」の病気なのです。

 

うつ病は、医学的には気分障害に分類されますが、実際には気分だけでなく、意欲、思考力、記憶力、決断力、価値観、睡眠、体のいろいろな働きに影響が出る、心と体の病気です。

うつ病支援の会あさお ホームページ » うつ病の基礎知識

 

うつ病の症状と診断

憂うつで気持ちが落ち込んだり、やる気がなくなったり、悲しい、希望が持てないといった感情は「抑うつ気分」といいます。

うつ病の症状としては、この抑うつ気分が代表的なものとして挙げられます。

では「抑うつ気分」があれば「うつ病」といえるのでしょうか。

 

ここからは、うつ病の診断基準についてご紹介します。

うつ病の診断基準

うつ病を診断する上で重要なのは、次の3点です。

  1. 症状が重い…抑うつ気分が一日中続き、気分だけでなく体の不調を伴う。
  2. 期間が長い…2週間以上にわたって抑うつ気分が続く。
  3. 社会的問題を伴う…症状のため学業や仕事に支障が生じる。

 

【診断基準】

以下の症状のうち、少なくとも1つある。
1.抑うつ気分
2.興味または喜びの喪失


さらに以下の症状をあわせて、合計5つ以上を認める。
3.食欲の減退または増加、体重減少または増加
4.不眠、または過眠
5.精神運動の焦燥または制止
6.疲労感、または気力の減退
7.無価値感または過剰・不適切な罪責感
8.思考力や集中力の減退、または決断困難
9.死についての反復思考、自殺念慮、自殺企図

 

上記症状がほとんど1日中ほとんど毎日2週間にわたって存在する。

症状のために著しい苦痛または社会的、職業的、または他の重要な領域における機能障害を引き起こしている。これらの症状は身体疾患や物質依存では説明できない。

 

↓参考URL↓

うつ病の相談治療 - 並木メンタルクリニック西川口駅前 心療内科・精神科

 

 

鬱病の区分

一言で「うつ病」といっても、その病態はさまざまです。

一般的に「うつ病」といえば、”「メランコリー型」”のうつ病を指しますが、実は以下のような様々な「違い」があります。

  1. 重症度
  2. 症状の現れ方
  3. 再発or初発
  4. 古典的な分類 …心因性・内因性・外因性
  5. 病型による分類…メランコリー型など

 

「4.古典的な分類」「5.病型による分類」については、次回詳しく書きます。

特に再発防止のための治療を考えるにあたって大きな根拠となりますので、症状が落ち着き、復職を考え始める程度に回復してきた方は、是非ご覧ください(まだ書いてないけど(^^;))

 

1.重症度

うつ病は、初期症状・軽症の段階では、自覚症状はあるものの”うつ病”と気づくことができず、重症になってから病院へ行くケースが多いようです。

また、睡眠障害や胃腸の不調が強く現れることがあり、最初は内科を訪れるものの異常が見つからない…という方も。

 

筆者の場合は、初発は母が精神科に連れて行ってくれ、すぐにうつ病と診断されて治療を開始しました。が、2回目に発症した際には、下腹部の痛み(卵管周辺)が主な症状であったため、先ず婦人科へ。その後不眠と膨満感から内科を訪れました。そして、症状が進み心の症状が現れてから、心療内科へ。

すでに一度うつ病を経験しているにも関わらず、自分で”うつ病”であることに気づけなかったのです。

 

うつ病の初期症状と、軽症、中等症、重症時の様子を以下にまとめましたので、ご参照ください。

≪初期症状≫
・睡眠障害
(寝付けない、寝てもすぐに起きてしまう、朝早く起きて再び寝られないなど)
・気持ちが焦る
・落ち着きがなくなる
・マイナス思考
・イライラしやすい
・意欲の低下

 

〈軽症〉

・睡眠障害
・焦燥感
・自信喪失、自己評価の低下
・思考力、判断力の低下を自覚する
・何をするにも億劫で疲れやすい
・動きが減り、会話も少なくなる(制止症状)

 

〈中等症〉
・家事や仕事などの日常生活に支障をきたしてしまうようになる

(遅刻や欠勤、朝から体が動かない等)


〈重症〉
・日常生活も送れないほどに状態が悪い。
(話すことも出来ず、寝たきりになる場合も)
・過剰な自責感や無価値感
・著しい意欲の低下
(これまで楽しめたものも楽しめない、何を食べても美味しいと感じないなど)
・死にたいという思いが強まる

 

うつ病は、特に「睡眠障害」によって脳疲労が蓄積し、脳の機能が低下してしまうことによって発症・重症化することが多いようです。

 

心療内科や精神科を受診することに抵抗を感じる…と先延ばしにしているうちに症状が進み、症状が進むにつれて判断力が落ちる&疲労が蓄積されている為に、さらに受診が遅れ、重症化してしまう…ということが非常に多いようです。

 

ですが、重症になってからでは脳へのダメージが大きく、その後の症状も強くなります。治療(休養)が遅れるほど、回復までに時間がかかってしまいますので、不調を感じたらなるべく早めに受診することをお勧めします。

 

 

 

2.症状の現れ方

ここでは、うつ病の症状についてさらに詳しく挙げていきます。

うつ病では感情を揺さぶられたり、悲観的思考になりがちな上に、過去の嫌な出来事を思い出しがち。その為、今つらいのも何もできないことも、自分自身(経験や性格)の問題と思い込みがちですが、それらは全て症状として現れているものです。

どのような症状があるのかを知り、自分の心身に起こっていることを”症状”として客観的に認識することは、不安や自責感を和らげたり、対処法や対策を考える上での助けになります。

感情・気分の障害

・抑うつ気分※うつ病の中核的な症状

 …「気分が落ち込む」「気分が晴れない」

  抑うつ気分を背景にして、「悲しさ」「寂しさ」「むなしさ」「孤独感」「無力感」「絶望感」などが起こることがある。

・ポジティブな感情の喪失

・興味や関心の喪失

・漠然とした不安や焦燥、イライラ

意欲の障害

…「やる気がおこらない」「億劫である」「意欲が湧いてこない」「何をやっても面白くない」などと表現される症状。

 勉強、仕事、家事に対してだけでなく、楽しみごとや趣味に対しても、する意欲が失せ、興味や関心が湧かなくなってくる。
テレビを見たり、入浴したり、今までは何の苦痛を感じることもなく行っていた日常の事柄でさえ、遂行するのが億劫になる。

思考の障害

・思考抑制あるいは思考制止

 …思考の進み方が鈍くなり、考えが進まない。

 「頭が働かない」、「考えが浮かんでこない」、「考えがまとまらない」、「集中できない」、「決断ができない」等。

・悲観的思考

 …健康なときには考えられないような悲観的な考えに支配されたり、自責的、自罰的に考えてしまう。絶えずネガティブに考え、自分を責め、自分を過小評価してしまう。

 自然に悪い方へと考えてしまい、その考えを自らでは修正することができない。

 悲観的思考が高じると、「死ぬしかない」と考えてしまう自殺念慮へと発展することもある。

 

身体症状

・睡眠障害

 …中途覚醒(夜間に何度も目覚める)や熟睡感の障害(時間的には眠っているのによく眠れた感じがしない、眠りが浅い)がよく見られる。

・全身倦怠感、疲労感

 …「身体がしんどい」、「何となく身体がだるい」、「ちょっとしたことですぐに疲れやすい」等

・消化器症状

 …食欲不振や吐き気、胃部不快感、便秘など

・体重の減少または増加

 …はじめは消化器症状に伴って体重減少を起こしやすいが、逆に過食傾向や活動性の減少のために体重増加が生じてくることもある。

・その他身体的異常で説明できない身体症状

 …性欲の低下、生理不順、頭痛や頭重、めまいやしびれなど

 

うつ病で見られる症状【うつ病のメンタルヘルスケア】

 

3.再発か初発か

うつ病の治療について考える時、「再発か初発か」という視点もまた重要になります。

というのも、一般に再発したケースでは初発のケースより重症化し、回復までに時間がかかる場合が多いからです。

 

下の引用で、筆者が最も恐ろしく感じたのは「再発繰り返すストレス要因がなくても再発する傾向ができる」という部分。こうなってしまうと、自分で対処するのが難しくなってしまいます。

 

だからこそ、初発でしっかりと治療を完了させること、うつ病の要因となりやすい”性格傾向”や”考え方の癖”が自分にないかをしっかりと見つめ直し修正すること、そうすることでストレスの対処法を築くことが重要なのです。

再発した場合、うつ症状は前回よりも重症化し、治療抵抗性になる傾向があります。
うつ状態の期間も長くなり、次に寛解に至っても、また短期間で再発するなど、慢性のうつ病に推移するリスクが高まると言われています。
初めて発症した時点では、心理社会的なストレスが関与していることが多いものの、再発を繰り返すと、ストレス要因がなくても再発する傾向ができるようです。


再発を避けるために、初発時にしっかりとした治療を受けて、完全に寛解した状態になるまで回復することが第一です。
そして、再発を避けるために心理的ストレスの把握と解消法を見定めていくことが大切です。

うつ病の症状と治療経過について|銀座心療内科クリニック

 

 

 

回復の経過と治療の流れ

うつ病の回復経過は、「急性期」「回復期」「再発予防期」と、大きく3つの期間に分けられます。

それぞれの時期によって特徴や症状が異なるので、段階にあわせた治療が重要です。

回復に要する期間

一言でうつ病と言っても、原因や症状の程度が人によって異なるように、それぞれに要する期間にも個人差があります。

目安としては、以下が一般的なようです。

  1. 急性期 … うつ病と診断されてから1~3か月
  2. 回復期 … うつ病と診断されてから4か月~半年
  3. 再発防止期…うつ病と診断されてから1年以降


急性期は薬物療法と休息を

急性期は、うつ病と診断されてから約3か月ほどの期間のこと。

この時期は最も症状が強く、活動するためのエネルギーが不足しています。そのため、ストレスから可能な限り離れて、心身ともにゆっくりと休息することがなりよりも重要です。

 

抗うつ剤での薬物療法を行いますが、抗うつ剤は効果が現れ始めるまで2週間程度かかります。抗うつ剤には数種類ありますが、人によっては合わない薬もあります。合う薬が見つかるまで時間がかかる場合もありますので、医師と相談しながら焦らずじっくり回復を待ちましょう。

 

※この時期には、まだカウンセリングや心理療法には取り組みません。

 

回復期

順調に治療が進んだ場合、診断されてから4か月~半年の間が回復期の目安です。
この頃になると症状が落ち着きますが、調子には波があり、調子の良い日と悪い日を行き来しながら、一進一退で治療が進んでいきます。
 
回復期前半は、眠くなり、ほぼ一日中寝てしまう、ということがあるようです。これは、脳が自然治癒しようとしているからなので、ゆっくり休みましょう。
 

回復期後半から運動、心理療法、復職準備を

回復期後半になると調子の良い日が続くため、日中の行動を徐々に増やして、「生活リズムを整える」ことに努めます。生活リズムを整え、運動食事(栄養にも留意し、睡眠のリズムを整えることで、回復後の生活の準備をします。そして、再発防止について医師と話し合いながら、社会復帰後のイメージを明確にしていきます。
 
復職について、調子が良い日が続くと、「仕事に復帰できるのではないか」と思いがちですが、この時期ではまだ時期尚早です。この時期に無理をして以前よりも症状が悪くなってしまったというケースも少なくありません。あくまで「準備」にとどめましょう。
 
認知行動療法などの心理療法やカウンセリングに取り組むのもこの時期から。うつ病を起こしやすい性格傾向や考え方の癖(認知の歪み)がないか、自分自身を見つめ直し、問題があれば修正することで、再発リスクを減らすことができるでしょう。
また、主としてストレスになっていた事態を振り返り、自らにとって何がつらかったのか、そのストレスの対処法や受け止め方について考えることも重要です。
 
 
それとともに、生活環境を調整することも視野に入れます。職場においては、仕事内容の困難さや仕事量の増加、苦手な環境への配置転換や昇進などが引き金になっている場合も多いものです。うつ病の原因が職場環境や仕事内容・仕事量にある場合には、復帰後の職場環境の調整なしでは再度発症してしまう恐れがあります。
その為、薬物療法・心理療法とともに生活環境の調整を行うことも、再発予防に重要なことなのです。
 
 
このように、症状が落ち着いて、徐々に意欲や活動量が増える回復期後半からは、「薬物療法」とともに生活習慣を整え運動をして体力回復に努めながら、「心理療法」にも取り組みます。そして、再発を避けるために心理的ストレスの把握と解消法を見定め、社会復帰後の生活環境、職場環境等のイメージを固めていきます。
 
社会復帰と言うと「元の生活に戻す」ことを考えがちですが、うつ病を再度発症させない状況にするため、自分と環境を適合させていくことが重要です。
 
 
残念ながら、この時期に調子が良いからと言って自己判断で通院や服薬をやめてしまい、悪化するケースも珍しくありません。筆者は、1回目も2回目も自己判断で通院・服薬をやめてしまいました。1回目ではすでに再発予防期に入り、減薬を開始していたために再発しませんでしたが、2回目は回復期にやめてしまったため、まんまと再発してしまいました。再発では症状が重く、回復にもかなりの時間がかかっています。
一度服薬をやめてしまうと、調子が悪くなってあわてて通院を再開しても、薬の効果が現れるまでに悪化しがちです。
調子が良くなっているように思えても、まだまだ治療の中間地点なのだという自覚を持ち、焦らず治療を続けましょう。
 
◆寛解とは◆  うつ病の回復については、「完治」ではなく「寛解」という言葉が使われます。
 これは、「完治」「再発するリスクが低い」という条件を含む用語だから。再発に注意を払う必要はあるけど、決して「治らない」わけではありません。

 うつ病において、「寛解」とは「抗うつ剤などを服薬しながら、症状がほとんどなくなった状態」を示します。寛解は回復期までに迎えます。この寛解状態が2か月以上続いた場合は「回復」と言われます。そして、薬のない状態でも一定期間安定した状態が続いた状態は「治癒」と表現されます。
 「完治」は、「治癒」に「ぶり返すリスクも低い」が加わった状態を指します。うつ病は、再発のリスクがどうしても残る疾患です。リスクがあるから「完治」とまでは言いにくい。でも、「再発のリスクはあるけど、治る」病気なのです。

 うつ病を発症した方の5割は寛解し、その後、うつ病を再発することがないと言われています。 
 

 

再発防止期

回復期を過ぎて、さらに症状が安定してくる時期のことです。
この時期を迎える目安は、診断されてから1年以降。

 

この頃になると、社会復帰をしたり、普段の生活を送る方も多いでしょう。

しかし、安定しているように見えても症状がぶり返して再発する恐れがあるため、まだ油断のできない時期です。

 

一見完全に回復したように見えても、1~2年は薬物療法を続けて調子のいい状態を維持させる必要があります。

 

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私は3回目を発症するまで、「3つの治療期間に分けて考えること」すら知りませんでした。

2回目の時は、最も治療について学ばなければならない「回復期後半」に、自己判断で通院をやめてしまってましたから…💦担当医から説明を聞く機会すら、自ら放棄してしまったんですね。

 

急性期に色々調べた記憶はありますが、内容は全く覚えていません。(急性期の記憶がないことも、うつ病の特徴の1つです)

回復してきたら、元の生活に戻ることばかり考えてしまって…生活を優先して、通院は後回しになってしまうんですよね。

 

でも、一見回復したように見える時こそ、うつ病について学び、再発予防についてしっかり学ばなければならなかったんですよね…。

 

もう二度と再発したくない。

次回は、うつ病の原因と治療について書く予定です。

原因を知ることで、自分にとっての再発防止策を見つけることができるはずです✨

 

ではでは✨

ここまでお読みいただき、ありがとうございました(⌒∇⌒)