こんにちは(#^^#)
素人DIY歴9年、鬱病歴3年の なつみかん です🎵
前回までの記事で、11種類のクリア塗料の≪色合い≫、≪手触り≫、≪作業性≫、≪コスパ≫≪安全性≫まで比較してきました。
今回はいよいよ≪防水性≫です(#^^#)
撥水性・防水性と実験方法
本記事では、撥水性の確認のために霧吹き実験を、防水性の確認のため水滴実験を行います。水滴実験では、水染みとコーヒーのシミのつきやすさ、メンテナンスのしやすさも確認します。
撥水性と防水性
撥水とは「水を弾く」状態を示し、防水は「水を通さない」状態を示します。
【撥水性がある】とは「木材の表面で水を弾く」性質を持つことを意味しますが、「木材内部に水を浸透させない」性質のことではありません。撥水性があっても、長時間濡れた状態で放置したり、圧がかかったりすれば水は内部に浸透します。
一方、【防水性がある】とは、「水を木材内部に侵入させない」性質をもつことを意味します。ちなみに、【耐水性】は「ある程度水を木材内部に侵入させない」性質のことで、【ちょっと弱い防水性】みたいな意味です。
そのため、「防水性」を「水を木材内部に侵入させない」ことに限定するなら、オイル塗料は「防水性を持たない」という判定になります。オイル塗料は「木材表面には膜をつくらず、木材内部に浸透して保護する塗料」だからです。
水性ウレタンニスや油性ニスは、木材表面を強靭な塗膜でコーティングする塗料です。「防水性」を「水を木材内部に侵入させない」こととするなら、この2つは「防水性を持つ」と言えます。
ワックスは木材表面にロウの膜をつくる塗料ですが、「木の呼吸を妨げない」ソフトな塗膜です。未晒し蜜ろうワックスはエゴマ油も配合されており、「木材表面に蜜ろうの膜をつくり、木材内部にはエゴマ油が浸透して木材を保護」します。
オイルは木材表面に膜を形成せず、木材内部に浸透して保護する塗料です。木材内部に水が浸入することがあっても、木材内部はオイルによって保護されています。
しかしながら、DIYをする上で塗料に「防水性」を求める時、私たちが思い描いている理想は、必ずしも「水を木材内部に侵入させない」ことに限定されない、と私は考えています。
具体的に言えば、DIYをする上で”「防水性(耐水性)がある」或いは「水に強い」塗料が良い”と考える時、突き詰めていくとそれは
- 水拭きしても色褪せや毛羽立ち、塗装剥げが起きない
- 水が付いたまま数時間放置しても、水染みやカビが発生したり、腐食したりしない
- 飲料を溢してもシミ、色褪せ、毛羽立ちなどが起きない
等、「水気による劣化が生じない」ことを求めているのではないかと思います。
オイル塗料が木材表面に塗膜を作らないために木材内部に水に侵入を許したとしても、木材内部に浸透したオイルによって水から木材を守り、表面にも染み等の影響をもたらさないとすれば、それはDIYをする上では「防水性がある」と判断してもよいのではないかと。
そのため、本記事では【防水性】を以下の3つの側面で評価します。
①水の浸み込みにくさ
②濡れた後の劣化のしにくさ(色褪せ・毛羽立ちなど)
③水染み・コーヒーのシミのつきにくさ
撥水性
11種類のクリア塗料の≪撥水性≫を確認するため、霧吹き実験を行いました。
さらに、霧吹きで全体的に水をかけた後に1時間放置することで、水の浸み込みにくさを。水を拭き取った後の表面の様子から濡れた後の劣化のしにくさ(色褪せ・毛羽立ちなど)を確認します。
霧吹き実験結果
オイル塗料
オイル塗料では、撥水性が確認できたのはリボス塗料の≪クノス≫≪クノス白木≫だけでした。
≪クノス≫≪クノス白木≫は、2回塗りで小さな粒状に撥水し、1時間放置後も水の侵入は見られず、拭き取り後もすべすべの手触りを維持してしました。
ワトコオイルとカルデットでは水は粒状にならず、べちゃっと広がってしまいました。
ウェット研磨をしたものでは、わずかに粒が見られました。
1時間放置すると、水は木材表面に殆ど残っておらず、木材内部に侵入してしまっていました。拭き取り後は、若干の毛羽立ちや色褪せなどの劣化が見られました。
メルドスハードオイルは、水は細かく分かれているものの潰れたような粒で、ワトコオイルやカルデットと同様に1時間放置後には殆ど浸み込んでしまっていました。
ただ、メルドスの場合は拭き取り後もツヤが保たれ、毛羽立ちなどの劣化も全くありませんでした。リボス塗料の中でも「最も浸透性が高く」、「撥水性、耐水性が抜群に高い」という商品説明の通りの結果となりました。
ワックス
オールドウッドワックスは、かなり細かい粒状になり、高い撥水性が確認できました。
しかし、1時間後には水滴は半分程度に減っており、拭き取ると酷いざらつき、毛羽立ちが見られました。
未晒し蜜ろうワックスは、粒は若干崩れているものの撥水しているように見えました。
1時間放置後もほぼ霧吹き直後と変わらない状態を保持していました。拭き取ると若干のざらつきが見られました。
ニス
水性ウレタンニス、クリアコート、クリアペーストグレーズ、ジェルカラーニスは、粒は大きめですがしっかし撥水され、1時間放置後も変化なし。拭き取り後の表面にも変化は見られず、水による劣化は全く見られませんでした。
防水性
塗装面に水とコーヒーを垂らして放置し、水染み・コーヒーのシミのつきにくさを確認します。
水滴実験結果
オイル塗料
ワトコオイル、カルデットではいずれも水染みはありませんでした。
コーヒーのシミは、1時間放置ではうっすらとついており、6時間放置するとややくっきりと付いてしまっています。
クノス白木、クノスも水染みはありません。
コーヒーのシミは、クノス白木では1時間放置後はワトコオイルやカルデットと同程度のうっすらとしたシミがついています。6時間放置後は、1時間放置後よりは濃いものの、うっすらとしたシミにとどまっています。
クノスでは、1時間後も6時間後も、クノス白木よりもさらに薄いシミにとどまっています。
メルドスでも水染みはありません。
コーヒーのシミは、6時間放置後も「クノスよりは濃いが、ワトコオイルやカルデットよりは薄く」シミが残っています。
ワックス
オールドウッドワックスは、水染みもコーヒーのシミも濃くついてしまいました。
未晒し蜜ろうワックスは、水染みはつかなかったものの、コーヒーのシミはワトコオイルと同程度ついています。
ニス
水性ウレタンニスには、水染みもコーヒーのシミもありませんでした。
油性ニスでは、「コーヒーのシミかも?…違うかも?」と迷う程度のシミがありましたが、気にならない程度のモノでした。
水滴実験結果表
防水性まとめ
霧吹き実験、水滴実験で確認した防水性について、表にまとめてみました(#^^#)
≪防水性≫についていえば、やはりニス(水性ウレタン/油性)が高いです。
しかし、オイル塗料でも「クノス」は、高い防水性があると言えます。”自然な仕上がりで、防水性が高く、かつ安全性が高い塗料”を希望するなら、クノスが最適です。
(水性ウレタンニスは安全性・防水性が高いがコーティング感のある仕上がり。油性ニスは自然な仕上がりで防水性が高いが、安全性は高くない)
ワックスは、撥水性は抜群に高いものの防水性は低く、1時間の放置でも劣化がみられました。水のつかない場所、濡れても即座に拭き取れる場所への使用がおすすめです。
塗料選びの参考にしていただけましたら嬉しいです(#^^#)
次回は100均木材での撥水性・防水性について、その後、メンテナンスについて書いていく予定です(#^^#)
最後に、これまでのまとめの表を作成しようと考えています。
小分けですみません💦
ではでは✨
今日も最後までお読みいただき、ありがとうございました(#^^#)